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実はすごい!グリンピースの栄養と効能~管理栄養士が詳しく解説~

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実はすごい!グリンピースの栄養と効能~管理栄養士が詳しく解説~

当記事を監修した専門家:管理栄養士 大熊麻未、編集長 宮田亘造(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください)

中世のフランスでは上流階級の人々が好んで食べていたグリンピース。その味わいは、かの有名な美食家「ルイ14世」の舌を唸らせていたのだとか。

さて、グリンピースが日本で食べられるようになったのは江戸時代のこと。時を経て現代の日本においてグリンピースは嫌いな野菜ランキングの常連で、なんとも肩身の狭い扱いを受けています。

そこで今回はグリンピースの名誉挽回のために、栄養と効能について詳しく解説します。絶品レシピの紹介もありますので最後までお付き合いください。

グリンピースの栄養と効果効能

グリンピースの栄養と効果効能

さっそくグリンピースの栄養と効能について見ていきましょう。

体を作る「たんぱく質」

グリンピースに含まれるたんぱく質量は、数ある野菜類(可食部100gあたり、生)の中で第4位ととても多いです。

たんぱく質はわたしたちの体の筋肉・臓器・肌・ホルモンなどの構成材料や、エネルギー源となる重要な栄養素です。

一般的に植物性食品(肉や魚や卵など)に含まれるたんぱく質は、動物性食品に含まれるものと比べると体内での利用効率が低いと言われています。しかし見方を変えると、カロリーや脂質を抑えたいときに活用しやすいたんぱく源とも言えますね。

またヴィーガン(完全菜食主義者)の方はたんぱく質が不足しやすいので、グリンピースは進んで摂取していただきたい食品です。

造血作用を支える「葉酸」

葉酸はビタミンB群の一種で、ビタミンB12と共に赤血球の骨格部分を作る栄養素です。

そのため、不足すると造血機能が維持できずに貧血(※)になる可能性があります。

※葉酸やビタミンB12が不足すると赤血球の骨格部分が作れず貧血となるが、これを悪性貧血という

葉酸はDNAや細胞の生産に深く関わるためすべての人にとって重要な栄養素ですが、胎児の正常な発育のために妊活中や妊娠初期の女性には意識して摂るべき成分です。

葉酸は光や熱に弱いため、生のまま食べるのがもっとも無駄のない食べ方です。グリンピースは生で食べても中毒などを起こす心配はありませんが、サヤから取り出すと乾燥が進むため硬くて美味しくありません。

したがってスープなどにして汁ごと丸ごと食べる方法ならば、溶けだした分まで効率的に摂取できるのでオススメですよ。

体を酸化からブロックする「β-カロテン」

β-カロテンは緑黄色野菜などに含まれる赤や黄色の色素成分で、強力な抗酸化力を持つ栄養素です。

β-カロテンの特徴は強い抗酸化作用、つまり体が酸化するのをブロックしてくれる作用があることです。

わたしたちの細胞は酸化すると肌にシミやシワを作ったり、生活習慣病の原因になると言われています。

抗酸化能力はもともと体に備わっているのですが、その働きは加齢とともに減っていきます。だからこそ、β-カロテンなどの食品を摂取する必要があるのです。

貧血予防に効果的な「鉄分」

鉄分は赤血球の材料であるヘモグロビンの成分です。

ヘモグロビンは全身に酸素を運ぶ役割があるため、鉄分が不足すると酸素を全身に届けられなくなります。この状態を貧血(※)と言い、動悸や息切れ等の症状が出ることも。

※鉄分不足で起こる貧血を「鉄欠乏性貧血」と言う。赤血球の骨格の材料不足に由来する悪性貧血に対して、こちらは赤血球の中身が不足している状態の貧血を指す。

鉄分は体内で作り出せないこと、そして体に吸収されるのはわずかであることから、日々の食事から確実に摂る必要があるのです。

さて鉄分は基本的に吸収されにくい栄養素ですが、吸収率の違いから比較的吸収されやすい「ヘム鉄」と吸収されにくい「非ヘム鉄」に分れます。「ヘム鉄」は主に動物性食品、「非ヘム鉄」は植物性食品に含まれており、グリンピースに含まれるのは「非ヘム鉄」です。

「非ヘム鉄」はそのままだと体に吸収されにくいですが、ビタミンCと一緒に摂ると吸収率が上がります。そのためグリンピースを食べるときは、ビタミンCが豊富なブロッコリーやキウイを摂るとよいですよ。

便秘解消の立役者「食物繊維」

食物繊維は胃や小腸で消化・吸収されずに大腸まで届く成分です。体のエネルギー源にならないことから以前は役に立たないと思われてきましたが、今では体にとっての有用性が認められ、積極的にとるべき成分とされています。

さて食物繊維には水に溶けない不溶性と水に溶けやすい水溶性がありますが、グリンピースにはどちらの食物繊維も含まれています。

そしてグリーンピースで特筆すべきは不溶性食物繊維の量で、野菜類の中ではトップクラスです(可食部100gあたりの不溶性食物繊維量は7.1g)。

不溶性食物繊維は胃腸内の水分を吸収して膨らみカサを増やし、腸壁を刺激しながら進むことで便通を促します。つまり、不溶性食物繊維は便秘解消の立役者というわけです。

一方で水溶性食物繊維は水に溶けてゼリー状になり、腸内をゆっくりと進むことで栄養の吸収スピードを緩やかにし食後血糖値の急上昇を抑えます。加えて、腸内のコレステロールをくっつけて排出する作用もあります。

以上のことから、食物繊維の摂取量が不足すると生活習慣病のリスクが高まるため、積極的に摂取していきましょう。

グリンピースを彩りとして料理に加えると、手軽に食物繊維を摂取できるのでオススメですよ。




冷凍のグリンピースには栄養があるのか

冷凍のグリンピースには栄養があるのか

料理に彩りを添えたい時、冷凍のグリンピースがあると重宝しますよね。

ここで心配になるのは、冷凍すると栄養が無くなってしまうのではないかということ。

さて冷凍のグリンピースは、収穫後に下茹でして急速冷凍されています。茹でることで減ってしまう栄養素もありますが、むしろ茹でることで水分が抜けて成分が凝縮する成分もあります。

よって旬の時期には生を、それ以外の時期には冷凍ものを使っていきましょう。

グリンピースのお菓子には栄養がない?

スーパーやコンビニのおつまみコーナーで売られている、グリンピースを揚げたお菓子。

油で調理してあるためグリンピースをそのまま食べるときよりもカロリーは高くなりますが、栄養素は残っていますよ。

ところで、油で揚げると水分が抜けて1gあたりの栄養成分が凝縮されています。1日3回の食事からだけでは理想的な量が摂りにくい食物繊維を、効率的に摂取できるようになります。

しかしお酒のおつまみに合うように作られているため塩分が多く、食べる量には注意が必要です。

【グリンピースvs枝豆】栄養価に違いはあるのか

【グリンピースvs枝豆】栄養価に違いはあるのか

たんぱく質やカリウムは枝豆のほうが多く含みますが、β-カロテンや食物繊維はグリンピースに圧倒的に多く含まれています。

すでにご説明した通りβ-カロテンには強い抗酸化作用があり、食物繊維には便秘解消効果があります。どちらもわたしたちの健康に貢献する成分なので進んで摂りたいですね。

「さやえんどう」や「豆苗」との関係性

実はグリンピースも「豆苗」も「さやえんどう」も「スナップエンドウ」も、マメ科エンドウ属の野菜です。

その違いは収穫する時期にありますがそれぞれ、

・芽の時期に収穫したものを「豆苗
・さやを食べるために未熟な状態で収穫したものを「さやえんどう
・さやの中でほどよく中身が育ち、サヤと実を一緒に食べるものを「スナップエンドウ
・さらに成長が進み、育った実だけ食べるものを「グリンピース

と呼びます。

ちなみに「グリンピース」の別名を「実えんどう」と言いますが、収穫時期を考えるとうなずけます。

そして違いは収穫する時期だけでなく栄養価にも言えますので、旬に合わせてそれぞれ味わってみてくださいね。

グリンピースって太る?それともダイエットに効果的な食品?

グリンピースって太る?それともダイエットに効果的な食品?

グリンピースは、ダイエットに活用しやすい食品といえます。

その理由は豊富な栄養素にあります。

ダイエット中は摂取カロリーを抑えるために食事量を減らす方が多いです。しかし食事量を減らすと体にとって必要な栄養素が不足し、代謝や抵抗力が落ちたりして健康からは遠ざかってしまいます。

グリンピースにはわたしたちが不足しやすい鉄分や食物繊維が豊富ですので、ダイエット中にも取り入れていただきたい食品です。

ただしグリンピースにはでんぷんが多いため、食べる量には注意が必要です。少量ならば副菜の一品としてカウントしてよいですが、たくさん食べるときは主食(ごはんやパンなど)の量を減らしましょう。

グリンピースを食べすぎるとどうなるのか

グリンピースの極端な食べ過ぎは、便秘を悪化させたり腹痛を起こす可能性があります。

その要因はグリンピースに含まれる不溶性食物繊維の量です。

不溶性食物繊維は便秘解消の立役者なのは確かなのですが、それは胃腸内に水分がたっぷりとあることが前提です。

すでに説明した通り、不溶性食物繊維は胃腸内の水分を吸ってカサを増やすことで腸壁を刺激します。そのため胃腸内の水分が少ないと、カサを増やしても便が移動しにくいため便秘を悪化させることにつながります。

つまり食物繊維の効果を発揮させるためには、たっぷりの水分補給を心がけるのと同時に極端な食べ過ぎに注意しましょう。




青臭くない!絶品グリンピースレシピ

【グリンピースのグリーンポタージュ】

グリンピースの香りが苦手という方にもぜひ食べてみていただきたい、絶品レシピをご紹介します♪

生のグリンピースはもちろんのこと、冷凍のものでも美味しく仕上がりますよ!

暑い季節は冷やして、寒い季節は温めて召し上がれ。

【グリンピースのグリーンポタージュ】

【材料】~2人前~
グリンピース(実)150g
ブロッコリー           70g
玉ねぎ                   1/2個
バター                      10g
水                             100cc
コンソメキューブ 1個
低脂肪乳                  150cc

 

【作り方】
①グリンピースに熱湯をかける(青臭さを取り除くためにはここが重要!)
②ブロッコリーは細かく刻み、玉ねぎはスライスにする
③鍋にバターを溶かし、①と②を炒める
④③に水とコンソメを加えて、煮立ったら蓋をして10分ほどおく
⑤④をブレンダーに掛けて鍋に戻し、牛乳を加えたらできあがり

まとめ 

グリンピースにはたんぱく質・葉酸・β-カロテン・鉄分・食物繊維が豊富だとわかりましたね。

嫌われがちなグリンピースですが、実はわたしたちの体が喜ぶ成分がたくさん含まれています。今回ご紹介したレシピは、グリンピースが苦手な方にこそ召し上がっていただきたい一品ですので、ぜひ作ってみてくださいね。

それでは今回の記事により、日々の食生活にグリンピースをうまく取り入れていただけると嬉しいです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

参考文献
女子栄養大学出版部 八訂食品成分表2022
健康長寿ネット 食物繊維の働きと1日の摂取量 ミネラル成分の鉄分の働きと1日の摂取量
JAグループ とれたて大百科 グリーンピース
公益財団法人 日本豆類協会 えんどう

 

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