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INTERVIEW

PHRによって患者さんの自己管理の意識が高まる

ソレイユ千種クリニック
院長 木村那智先生

2020.06.09

名古屋市千種区にある、1型糖尿病や生活習慣病(2型糖尿病、高血圧症、脂質異常症、高尿酸血症、肥満症など)の専門クリニックです。

1型糖尿病に関しては、カーボカウントの指導や患者会活動に実績があり、小児の診察やセカンドオピニオン外来も行っています。常に最新の薬剤や器材を採用し、必要に応じ外来でインスリンポンプ療法(CSII、SAP)の導入や持続血糖モニタリング(CGM、FGM)を行っています。

2型糖尿病に関しては、管理栄養士による栄養指導や周辺施設と連携した運動療法を取り入れて、楽しくやる気の続く治療法を患者様と一緒に設計してくれるクリニックです。

従来から行われてきた食品交換表に基づくバランス重視の食事療法のみならず、患者さん一人一人のライフスタイルや価値観を尊重しながら、最もふさわしい食事プラン・生活プランを組み立てます。

そしてソレイユ千種クリニックでは、シンクヘルスプラットフォームと併用して、FreeStyle リブレのデータを院内で読み取りシンクヘルスのデータと統合することができる、医療機関専用アプリの「シンクポイント」 を導入いただいています。

今回は院長の木村那智先生にお話を伺いました。

ソレイユ千種クリニックでは、PHR(Personal Health Record)を積極的に取り入れられています。PHRを導入した際にお感じになったことや、メリットを教えてください。

医療従事者にとっては、 PHRというと何かあたらしい大きなシステムを導入するようなイメージがあると思いますが、患者さんにとっては「スマホを使って何かをする」というのは日常の一部であって特別なことではないと思います。

ですので、患者さんには納得し受け入れていただけるものだと思います。今の時代に紙ベースの手帳を患者さんに渡して記録してきてもらうことは、患者さんにとっては少し抵抗感がある。それに対してPHRは患者さんの受け入れがいいという点があります。

PHRを導入したところ、大きく3つのメリットがありました。

1つ目は「診療の質」が上がることです。血糖値などの測定値の記録の遵守率が上がる、つまり紙の手帳に記入してもらうよりもPHRを使用した患者さんの方が、きちんとお願いしたとおりにデータを記録してもらえるようになっています。

それをもってして、患者さんにデータに基づいた的確な指導ができる。これは治療に結び付くと考えています。(クリニックでは調査データを出したことはありませんが、)多くの患者さんの血糖コントロールが改善していると思います。

2つ目は、「治療意識」の改善です。今まで血糖を測りっぱなしで、自分で振り返ることをしなかった患者さんが、PHRで入力したデータを解析してくれることで、自分で結果を振り返ることができる。

それを自分自身の治療に役立てることができ、自己管理の意識が高まる。データをもとに自分で考え、自分で行動できる患者になっていくようになりました。

3つ目は「診療効率」の向上です。従来の紙ベースでの記録では、「手帳を見せてください」と患者さんに声をかけ、患者さんがカバンから取り出して、ページを開き、コピーのペーパーを破って見せてもらう・・・というステップを踏む必要がありました。

しかし現在は患者さんの名前をクリックしてWeb上で見ることができる。両者を比較すると圧倒的にPHRは速いし、効率的です。スタッフの労力、診察中の時間のロスの削減につながります。

紙ベースをスキャナーで取り込み、電子カルテに取り込む作業もいらなくなります。PHRのデータをPDFで取り込んだりもしますが、紙を取り込むよりはずっと速いです。

一方で、次回の診察までの間に患者さん情報をくまなくPHRで見ているわけではありません。特定の気になる患者さん、例えばインスリンを導入したばかりの患者さんやインスリンポンプを導入したばかりの患者さん、前回の診察時に体調が悪いと言っていた患者さん、精神的な不安を抱えているような患者さんなどのデータは、診療時間以外に確認することがあります。

様々なPHRを導入されている木村先生ならではの視点で、シンクヘルスの良さを教えてください。

アプリ-つまり患者さん側のメリットからお話ししますと、シンクヘルスはユーザーインターフェース(UI)がかなり研究して作られていると思います。

初めて見たときは一瞬難しいと思うかもしれませんが、毎日入力することを考えるとデータ入力を完了するまでが最も速いアプリだと思います。また、データ分析の画面が非常にわかりやすいです。

プラットフォーム-医療機関側のメリットは、インストールしてからクリニックとつながるまでの時間や、システム自体の反応が速いので、診察のロスが少ないです。診察のロスになるようなPHRはなるべく使いたくないですから。

解析機能の充実というのも大切ではありますが、最も閲覧する画面は限られていますから、反応がよいというのは非常に大切です。

施設紹介

ソレイユ千種クリニック
〒464-0858 愛知県名古屋市千種区千種2丁目22-1

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