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特定疾患療養管理料とは 〜点数・病名・オンライン診療を踏まえわかりやすく解説〜

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「新型コロナウイルスの影響で収益が減ってしまった。一度医院の収支を見直したい」
「これからオンラインを使った新しい医療サービスを提供したい!」

と考える際に、気にしておかなければならないのが特定疾患療養管理料をはじめとした医学管理料になります。

医学管理料とは、医療的な処置や投薬などの医療技術の提供とは別に、医師による患者指導や医学的管理を行った際に算定される診療報酬項目です。

この医学管理料、医院の重要な収入源となりますが、実は“算定ミスがとても多い項目”であるとも言われています。

近年のウイルス蔓延等の影響により、通常の診察ができなくなってしまうことや、オンライン診療に切り替えるなどの対策を強いられるケースが増えてきていることを受けて、厚生労働省の改定法案でも医学管理料についての臨時的な取り扱いが度々変更されています。

「当院は該当するのか?」「この場合は算定してもよいの?」など、ややこしくなってしまっている部分も多くあるのではないでしょうか。

ここでは、医学管理料の中でも特に代表的な項目である「特定疾患療養管理料」について、最新の情報をもとに詳しく説明していきます。

また、医療経営に少しでもお役立ていただけるよう、特定疾患療養管理料における注意点なども解説していますので、最後までお付き合いください。

特定疾患療養管理料とは

特定疾患療養管理料は、「生活習慣病等の厚生労働大臣が別に定める疾患を主病とする患者について、プライマリケア機能を担う地域のかかりつけ医師が計画的に療養上の管理を行うことを評価したもの」と定義されています。

簡単に述べると、糖尿病や高血圧症などの国で定められた慢性疾患の患者さんへ、かかりつけ医が計画的に服薬、運動、栄養などに関して日常で注意することを説明し、わかりやすく指導を行った場合に算定することができる項目、ということになります。

ここでのポイントは、 

①厚生労働大臣が定める対象疾患が「主病である」こと(後ほど詳しくお伝えします)

②主病に対する治療が当該保険医療機関で行われていること

③200床以上の病院では算定できないこと(病床数によって点数が異なります)

④オンライン診療など、電話や情報通信機器を用いた場合でも算定される場合があること

などが挙げられます。

また、やむを得ない場合であれば、医師の診療計画に基づいて当該患者さんの看護に当たっている家族等を通して療養上の管理を行った時でも、算定することができます。

※詳細な算定規定は厚生労働省ホームページ参照  

特定疾患療養管理料の点数

この特定患者療養管理料は一患者につき月に2回に限り算定することができます。

ただし、入院中の患者さんのケースでは、いかなる場合でも算定することができないため、初診料を算定した初診日、または退院の日から1ヶ月経過した日以降に算定することになります。

施設の大きさごとの点数の違い

特定疾患療養管理料は、どのような病院でも算定することができるわけではありません。

地域のかかりつけ医が患者さんに、継続して療養に関する管理や指導をすることを目的としており、200床未満の施設において算定することができます。そして施設の規模が小さくなるほど点数が高く設定されています。

施設規模と特定疾患療養管理料の点数

 

施設規模  特定疾患療養管理料 
診療所 225点
許可病床数が100床未満の病院 147点
 許可病床数が100床以上200床未満の病院   87点
許可病床数が200床以上の病院 算定できず

※詳細な算定規定は厚生労働省ホームページより抜粋

情報通信機器を用いた場合の点数

オンライン診療などで情報通信機器を用いた場合、特定疾患療養管理料がどのように加算されるかはご存知でしょうか。

2年ごとの診療報酬改定により、少しずつ内容が変化しているのですが、令和2年の診療報酬改定では、情報通信機器を用いた診療を組み合わせた診療計画を作成し、療養上必要な管理を行った場合は、対面診療の月2回の制限に関わらず所定点数に代えて月に1回に限り100点を「特定疾患療養管理料(情報通信機器を用いた場合)」として算定することができるとしています。

また、この点数は許可病床数200床以下であれば、施設の規模にはよらず、一律100点とされています。

特定疾患療養管理料の対象となる病名一覧

特定疾患療養管理料の対象となる疾患には、以下が挙げられています。

特定疾患療養管理料対象疾患(抜粋)

特定疾患療養管理料対象疾患

 

対象疾患であっても算定不可な場合

例えば普段、定期的に受診されている糖尿病の治療中の患者さんから「風邪をひいて熱があるので薬を出して欲しい」と訴えがあり、解熱剤を処方しました。この場合は、特定疾患療養管理料を加算することができるのでしょうか。

答えはノーです。

特定疾患療養管理料の対象疾患を有する患者さんであっても、診療計画を作成した上で療養上必要な管理を行っていないため管理料を算定することができません。

また、検査のみの場合や当該保険医療機関で診療が行われていない場合にも、特定疾患療養管理料を加算することができませんので、注意が必要です。

オンライン診療でも加算できるか?

結論を申しますと、オンライン診療でも特定疾患療養管理料の加算ができます。

そこで詳しい話をしますと、オンライン診療と特定疾患療養管理料の関係については、令和2年の診療報酬改定に加え、新型コロナウイルスの流行に伴って大きく制度が緩和されたため、区別して理解をしなければなりません。

まず、令和2年の改定前では、「オンライン診療」時の医学管理料として「オンライン医学管理料」が制定されていましたが、令和2年の診療報酬改定によりこの名称がなくなりました。

算定できる点数は100点と変化はないのですが、それぞれの医学管理料の中で「オンラインを活用した医学管理」を評価する形となり、診療計画に基づき来院されない月でも「オンライン診療料(71点)」+「処方箋料(68点)」+「特定疾患療養管理料等の医学管理料(100点)」として算定ができるようになりました。

これらは、初診の翌月から3ヶ月の対面診療を経て、オンライン診療と対面診療を組み合わせた診療計画を作成することが必須となります。

※その他変更点の詳細については、厚生労働省保険局医療課令和2年度診療報酬改定の概要参照

加えて、令和2年4月10日に厚生労働省から発出された「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取り扱いについて」(以下4月10日事務連絡)によって、受診歴のない初診の患者さんであっても「特例的オンライン診療」による初診料を算定できるようになりました。

また、慢性疾患を有する定期受診患者がオンライン診療を受ける際には、許可病床数が100床未満の病院の場合、月1回に限り「再診料(73点)」と「処方箋料(68点)」に加えて「特例措置による医学管理料(147点)」が加算できることになりました。

これらの制度改正により、オンライン診療の導入に対するハードルがグッと下がったのではないでしょうか。

再診時のオンライン診療にかかる診療報酬点数 まとめ(院外処方の場合)

再診時のオンライン診療にかかる診療報酬点数 まとめ(院外処方の場合)

※1 令和2年度診療報酬改定に基づく
※2 電話・情報通信機器を用いた再診は「電話等再診」となるため、従来のオンライン診療科の算定割合上限適応されない
※3 従来より診療計画等に基づいた療養上の管理を行い、薬学管理料を算定していた患者に対して、引き続き当該診療計画に基づいた管理を行う場合
※4 病床数許可病床数が100床未満の病院の場合、月1回に限り算定可能

※厚生労働省「令和3年度診療報酬改定の概要」「令和2年4月10日事務連絡」より作成
※バイエル薬品株式会社 オンライン診療Webカンファレンス 講演会記録集参照       

特定疾患療養管理料で患者とトラブルになるケース

【ケース1】

患者さん:
「指導を受けた覚えがないのに「指導管理料」が不当に請求されている!!」とクレームがあった。

特定疾患療養管理料は、冒頭で「かかりつけ医が計画的に服薬、運動、栄養などに関して日常で注意することを説明し、わかりやすく指導を行った場合に算定することができる項目」であると述べました。

しかし、実際の診察では“疾患や検査結果の説明”と“療養上の説明”が一緒に行われるため、区別が難しく、結果としてクレームに繋がってしまう場合があります。

わかりやすく丁寧な説明責任が求められている時代ですので、納得のいく説明ができるように日々研鑽していく必要があります。

 ケース1

【ケース2】

患者さん:
いつも服用している内服を処方してもらったが、費用がいつもより高額であるとのこと。窓口で「今日は何も処置をしてもらっていないのに、いつもより高いのはおかしい!!」とクレームがあった。

特定疾患療養管理料は、医療的な処置や投薬などの医療技術の提供よりも高額になる場合があり、患者さんのイメージとの間でギャップが生じることがあります。

また、算定できる回数は月に2回までと決められているため、月の受診回数が多い場合などは診察内容が同じであっても料金が異なる場合があります。

お支払いの際などにクレームに繋がってしまうことがありますので、なぜ金額が異なるのかなど、きちんと説明ができるようにしておかなければなりません。

まとめ

昨今の医療情勢により、医療機関では様々な変革が強いられていることかと思います。

このような状況下でも医師の皆様から適切な説明や指導を直接受けられるということは、慢性疾患を有する患者さんにとって非常にありがたく、心強いことであると思います。

高額となってしまいがちな特定疾患療養管理料ですが、患者さんのコスト意識を十分に理解した上で算定方法に変更や誤りがないかをしっかりと確認し、請求額に見合う納得すべき説明と指導を行うことが求められているのではないでしょうか。

 

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