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睡眠時無呼吸症候群とは〜原因・症状・治療をポイント解説〜

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睡眠時無呼吸症候群とは〜原因・症状・治療をポイント解説〜

当記事の執筆は、シンクヘルスブログ編集部が担当しました。
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「睡眠中に呼吸が止まったり、いびきがひどいと言われることがあります」

あなたのその症状、もしかしたら睡眠時無呼吸症候群かもしれません。

そこで本記事では、睡眠時無呼吸症候群の原因・症状・治療について解説していきます。

本記事を最後までお読みいただければ、睡眠時無呼吸症候群の基礎がわかるので、最後までお付き合いいただければと思います。

睡眠時無呼吸症候群ってどんな病気?

睡眠時無呼吸症候群ってどんな病気?

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に上気道(鼻から喉頭までの部分)の閉塞が生じて、呼吸が止まったり(無呼吸)、呼吸の回数の減少(低呼吸)が頻回に起こったりする病気です。

そして睡眠時無呼吸症候群は、『一晩(7時間)の睡眠時間中に10秒以上の無呼吸や低呼吸が30回以上みられた場合、あるいは1時間当たりの無呼吸と低呼吸の回数が5回以上の場合』に診断されます。

糖尿病との関係

睡眠時無呼吸症候群は2型糖尿病に発症する確率が高く、血糖値がさらに上昇してしまうことがあります。

なぜなら無呼吸や低呼吸によって寝ている間に酸素不足が続き、体に強いストレスがかかるからです。

体に強くストレスがかかると、血糖値を下げるホルモンであるインスリンが効きにくくなることが分かっています。

糖尿病を治療中の方は、睡眠時無呼吸症候群についても一度主治医に相談してみると良いかもしれません。

参考記事:2型糖尿病とは〜原因・予防・治療のポイントを初心者向けに解説〜

原因について

原因について

睡眠時無呼吸症候群の最大の原因として、肥満が挙げられます。これは、上気道の周りに脂肪がつくことで上気道の閉塞が起こりやすくなるためです。

痩せ型の人でも起こることはあるの?

結論から言いますと、瘦せ型の人でも睡眠時無呼吸症候群になることはあります。

日本人に多いのは、長顔や顎が小さい・後退していることで上気道の狭窄や閉塞が起こりやすくなるため睡眠時無呼吸症候群を引き起こすものです。

また、子供では扁桃の肥大が原因で睡眠時無呼吸症候群が起こることもあります。さらに、多くはありませんが脳梗塞や脳出血、心不全が原因で起こることもあります。

睡眠時無呼吸症候群の症状とは

睡眠時無呼吸症候群の症状

睡眠時無呼吸症候群の症状は夜間の症状と日中の症状に分けられます。

夜間の症状は、激しいいびき、無呼吸・低呼吸、中途覚醒、夜間頻尿、異常な体動です。

そして日中の症状は、起床時の頭痛、傾眠などです。

あなたは大丈夫?自覚症状をチェックしよう

あなたに睡眠時無呼吸症候群の自覚症状がないか、チェックしてみましょう。

周囲にいびきや無呼吸を指摘されることがある
よく目が覚める
夜間頻尿がある
起きた時に頭痛がよく起きる  
日中に眠くなることが多い
集中力の低下を感じる
全身に倦怠感がある

命の危険はあるのか

睡眠時無呼吸症候群は治療をせず放置していると、睡眠時無呼吸症候群ではない人に比べて3.8倍の死亡率があるという研究結果もあります。

ただし、ちゃんとした治療を受ければ睡眠時無呼吸症候群ではない人と変わらない生存率になるとも言われています。

呼吸器科のある病院やクリニックに相談を

もしかして睡眠時無呼吸症候群かも…と思ったら、呼吸器内科の病院やクリニックを受診して相談してみてください。

睡眠時無呼吸症候群の検査について

SASの検査

睡眠時無呼吸症候群の検査として、ポリソムノグラフィという睡眠の検査があります。これは、睡眠時の呼吸状態や睡眠の状況、覚醒の状況などを評価するものです。

この検査は睡眠時無呼吸症候群の確定診断をするために、一晩入院しモニターを装着して行われます。

一般的には簡易検査が行われる

簡易検査が行われることも多くあります。これは、器械を借りて自宅で指や鼻にセンサーを一晩装着するというものです。

自宅で出来るので、比較的簡単に検査が可能です。費用は病院やクリニックによりますが、3000円~5000円程度で実施できるところが多そうです。

この簡易検査の結果次第では、先程お伝えしたポリソムノグラフィで更に詳しく検査をすることがあります。

睡眠時無呼吸症候群の治し方

CPAP

睡眠時無呼吸症候群の治療で代表的なものは、経鼻的持続陽圧呼吸法(CPAP)です。

これは鼻の部分に器械を装着し、気道に常に圧をかけることで気道を広げるというもので、気道の閉塞を防ぐ有効で安全な治療法になります。

CPAPを使用することで、熟眠感も得られて日中の傾眠も改善されます。

マウスピースを使う場合もあるのか

軽度な睡眠時無呼吸症候群に対しては、マウスピースを使う場合もあります。

これは、下あごが上あごよりも前方に出るように固定することで上気道を広くなるように保ち、いびきや無呼吸を防ぐという方法です。

睡眠時無呼吸症候群にならないための対策は

生活習慣の見直しを

睡眠時無呼吸症候群にならないための対策として有効なのは、生活習慣の見直しです。睡眠時無呼吸症候群最大の原因は肥満ですので、該当する方はまず減量に努めましょう。

また、お酒・睡眠薬・仰向けや頸部(首)の屈曲は睡眠時無呼吸症候群を悪化させる原因になると言われています。

就寝前のお酒を控えたり、不要な睡眠薬の使用を控えたり、横向きで寝たり枕を高くしすぎたりしないなど、ちょっとした生活習慣の見直しも効果的です。

まとめ

それでは本日のまとめです。

・睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に上気道の閉塞が生じて無呼吸や低呼吸が頻回に起こる
・原因は、肥満や顔・顎の形、扁桃の肥大、稀に脳梗塞・脳出血・心不全
・症状は夜のいびきや無呼吸だけではなく、日中の傾眠や起床時の頭痛などもある
・睡眠時無呼吸症候群かもと思ったら、病院を受診して検査を受け、適切な治療を受ける
・睡眠時無呼吸症候群の予防には生活習慣の見直しが効果的

以上です。

本記事で睡眠時無呼吸症候群についてお分かりいただけたかと思います。

あなたが睡眠時無呼吸症候群について知ることができて、適切な治療を受け、快適な睡眠を取ることができるようになると嬉しいです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは血糖値や食事の記録がカンタンにできます。日々の血糖コントロールにてぜひ活用してみてくださいね。
シンクヘルスの紹介

 

参考文献
・医療情報科学研究所(2018):病気がみえるvol.4 呼吸器 第3版,メディックメディア,283-287
・日本救急医学会(2021):睡眠時無呼吸症候群,(検索日:2021.5.7)

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