焼酎のカロリー&糖質は高い?〜ダイエットにも良いのか比較をまじえ検証〜
当記事の執筆は、管理栄養士 白石香代子が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください
「最近お腹が出てきたから、乾杯はビールだけど2杯目からは焼酎にしよう」
焼酎は他のお酒に比べて、なんとなくヘルシーなイメージを持っている方もいますよね。
とはいえ、焼酎のカロリーや糖質がどのくらいなのか、焼酎ならたくさん飲んでもいいのか、など詳しく知らないことも多いと思います。
実は焼酎の糖質はゼロですが、カロリーは高めです。
そこで今回は焼酎と他のお酒との違いや、ダイエット中におすすめの飲み方を詳しくお伝えしていきます。
この記事を読むと、普段は他のお酒を飲んでいる方も、焼酎への興味がわいてくるかもしれません。
また、焼酎を飲み慣れていない方へのおすすめの焼酎もご紹介しますので、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
焼酎のカロリーと糖質(100ml)
焼酎は製造方法の違いによって、「甲類(連続式蒸留焼酎)※1」と「乙類(単式蒸留焼酎)※2」に分かれています。
※1)甲類:クセがなくて飲みやすいので、酎ハイやサワー、梅酒などに使われることが多い
※2)乙類:原料の風味が豊かで味わい深いので、ロックやストレートで楽しむことが多い
そこで、それぞれの種類の特徴やカロリーや糖質量を比べてみましょう。
上の表からカロリーは種類ごとに異なりますが、どの種類の焼酎も糖質がゼロであることが分かりますね。
そしてどの種類の焼酎も100mlで、コンビニのおにぎり1個分のカロリーとほぼ同じかそれ以上であることから、焼酎はカロリーの高い飲み物であるといえます。
ちなみに、「混和焼酎」という甲類と乙類をブレンドした焼酎もあります。混和焼酎は甲類と乙類の良さをあわせ持つ焼酎として、風味が豊かで、すっきりとした飲みやすさが魅力です。
ブレンドの割合はものによって様々なので一概にはいえませんが、混和焼酎100mlあたりのカロリーは144kcal~203kcal、糖質はゼロでしょう。
泡盛は乙類に分類
乙類の中でも特徴的なものに、沖縄の泡盛があります。
味わいや口当たりが深く、コクがある泡盛。こちらのカロリーは206kcal、糖質はゼロとなっており、一般的な乙類の焼酎よりはカロリーが高めとなっています。
他のお酒と比較
では、日常的に親しみのある、他のお酒のカロリーと糖質量も見てみましょう。
まず、カロリーの欄に注目してください。お酒の中でも、焼酎や日本酒のカロリーがとても高いことが分かりますね。
しかしこれは100mlあたりのカロリーを示しているため、注意が必要です。なぜなら、お酒は種類によって含まれるアルコールの量が異なるため、1回に飲める量が変わるからです。
厚生労働省が示す指標によると、適度な飲酒は1日あたりの平均で純アルコールで20g程度とされています。
そこで、アルコール20gをお酒に換算し、カロリーと糖質を下記の表にまとめました。
このように、焼酎や日本酒のカロリーはアルコール量に対して特別高いわけではないことが分かりますね。
次に糖質について見ていきましょう。繰り返しになりますが、焼酎は糖質がゼロです。
上の表からも分かるように、焼酎以外のお酒には糖質が含まれています。これは製造方法が異なるためで、焼酎は「蒸留酒」であるのに対し、ビールや日本酒、ワインは「醸造酒」です。蒸留酒は製造の過程で水分とアルコールだけを抽出するため、糖質がなくなります。
余談ですが、ウイスキーも焼酎と同じ蒸留酒なので糖質はゼロです。
参考記事:ウイスキーのカロリーと糖質は高い?〜オススメのおつまみとともに紹介〜
麦・芋でカロリーと糖質量は異なるのか
麦焼酎と芋焼酎は共に乙類の焼酎であるため、カロリーや糖質はほぼ同じです。
ちなみに、純アルコールのカロリーが1gあたり7.1kcalなので、同じ乙類焼酎でもアルコール度数が高いほど、カロリーも高くなります。
ダイエット中に飲むと太る?
結論から申し上げますと、焼酎はカロリーが高いので飲みすぎると太る可能性があります。
そこで、1日0.6合(110ml)までなど目安を決めて飲むと、カロリーが抑えられダイエット中でも焼酎を楽しむことができますよ。
【ロック・水割り・ソーダ割り】飲み方は何がおすすめ
ダイエット中に焼酎を飲む時は、ソーダ割りがおすすめです。というのも炭酸水には満腹感を覚えさせる作用もあるため、飲みすぎ、食べ過ぎを防止する効果が期待できるからです。
もちろん、炭酸水はカロリーと糖質がゼロの無糖を選んでくださいね。
飲み過ぎには注意
焼酎はアルコール度数の高いお酒なので、飲む量に比例して当然アルコールの摂取量も増えます。
アルコールの過剰摂取は肥満を招くだけでなく、その他様々な健康障害を引き起こす恐れがありますので、適度な飲酒を心がけましょう。
オススメの焼酎はコレ!
ここではおすすめの乙類焼酎を2種類ご紹介します。
「普段ビールや日本酒を飲んでいるけれど、糖質がゼロなら焼酎を飲んでみたい」という方へのおすすめは、米焼酎である「吟香鳥飼」です。
米焼酎は麦焼酎や芋焼酎などに比べて独特の香りやクセがなく、焼酎を飲み慣れていない人でも飲みやすいでしょう。
また、「普段焼酎を飲んでいるけれど、もう少しカロリーを抑えたい」という人におすすめなのは「白霧島 20%」です。
乙類焼酎はアルコール25%のものが多い中、白霧島はアルコール度数が20%のものと25%のものが製造されています。白麹仕込みの本格芋焼酎で、どしっとしたコクがあるため、アルコール度数の低さを感じさせず、満足感が得られるでしょう。
とはいえ、今回はあくまでダイエットに着目したうえでおすすめする焼酎です。味にはそれぞれ好みがあることを念頭に入れ、参考にしていただければと思います。
低カロリー&低糖質なレシピ
先ほど乙類焼酎のおすすめをご紹介しましたが、ここでは甲類焼酎を使った、低カロリー&低糖質の自家製レモンサワーをご紹介します。
砂糖を使わないため甘みがなく、梅干し割りに近いイメージの味わいです。お好みではちみつを入れても、おいしくいただけますよ。
【自家製塩レモンのサワー】
【自家製塩レモン】
・レモン 2個(約240g)
・塩 40g
【作り方】
①塩レモンを漬ける瓶を煮沸消毒して、乾かす。
②きれいに洗ったレモンを輪切りやくし切りなど、お好みの形に切る。
③①の瓶に②のレモンと塩を、塩→レモン→塩→レモンと交互に入れて、蓋をする。この時一番下と一番上が塩になるように入れる。
④直射日光の当たらない涼しい場所で保管して、1日1回瓶を上下に振る。
⑤1~3週間後、レモン液にとろみがついたら塩レモンの完成。
【自家製塩レモンサワー】
・塩レモン
・炭酸水(無糖)
・甲類焼酎
・氷
【作り方】
①氷をたっぷり入れたグラスに、グラスの1/3~1/4程の甲類焼酎を入れる。
②炭酸水を①のグラスの淵からゆっくり注ぐ。
③自家製塩レモンをお好みで1~2個入れて、マドラーでゆっくり1回かき混ぜたら完成。
まとめ
以上、焼酎はカロリーは高いけれど、糖質はゼロということがお分かりいただけたと思います。
糖質が含まれていないとはいえカロリーが高いことや、アルコール摂取量の面から考えて、1日0.6合(110ml)までと目安を決めて飲むと良いでしょう。
普段焼酎を飲み慣れていない方は、この記事でご紹介した米焼酎や自家製塩レモンサワーを参考にしてみてくださいね。
それでは当記事を参考に、おいしく健康的に焼酎を楽しんでいただけたら嬉しいです。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは血糖値や体重、運動や食事の記録がカンタンにできます。日々の血糖コントロールにてぜひ活用してみてくださいね。
■参考文献
酒類総合研究所 お酒のはなし
厚生労働省 e-ヘルスネット 飲酒のガイドライン
日本食品成分表2020(八訂)医歯薬出版株式会社