ホタテに含まれる栄養素はすごい~健康効果やおすすめレシピもご紹介~
当記事の執筆は、管理栄養士 前間弘美が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください
お刺身はもちろん、煮ても焼いても美味しいホタテ。ホタテは二枚貝で、冷たい水を好むため主に北海道や東北地方で生息しています。
さらにホタテは生臭さなどのクセが少ないため、世界でもさまざまな料理に使われているそうです。
そこで今回は、ホタテの栄養と効能についてわかりやすくお伝えしていきます。ホタテを使ったオススメレシピも紹介しますので、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
ホタテの栄養成分と効能
さっそくホタテの栄養と効能を順に解説していきます。
体の機能を維持するたんぱく質
ホタテは、たんぱく質が豊富です。
たんぱく質は筋肉や臓器などの主要な構成成分ですから、体作りに欠かせません。
それだけでなく、たんぱく質は酵素やホルモンなどの材料となり、体の機能も調整しています。
つまりたんぱく質は、私たちの体にとって重要な栄養素なのです。
生命維持に重要なコレステロール
ホタテには、コレステロールも含まれます。
コレステロールは、私たちの体において細胞を包む、細胞膜の主要な構成成分です。
さらに各種ホルモンの原料となるなど、コレステロールは私たちの生命維持にも重要な役割を持っています。
しかしコレステロールを摂りすぎると、心臓疾患や脳梗塞につながるおそれもあります。
とくに血中コレステロールの数値が高い方は、コレステロールの摂りすぎには注意しましょう。
タウリンで高血圧予防
ホタテにはタウリン(※)も豊富です。
(※)タウリンとは、たんぱく質が分解される途中過程でできる、アミノ酸に似た物質のこと。
タウリンは、血中のLDLコレステロールを減らす働きや高血圧の予防効果が期待できます。
なおタウリンは私たちの体でも作られていますが、必要量には足りていないため、食品からも取り入れるのがオススメです。
味覚を維持する亜鉛
ホタテには、味覚障害を予防する亜鉛が含まれています。
亜鉛は味覚を感じる「味蕾(みらい)細胞」を作る際に必要なミネラルのため、不足すると味を感じにくくなる可能性も。
さらに亜鉛は、免疫反応や血糖値を下げる働きなどもあるため、不足すると全身にさまざまな症状が現れます。
近年、食生活の乱れにより亜鉛不足になる人が増えているため、多品目の食品をバランスよく食べるよう心がけましょう。
ビタミンB12で悪性貧血を防ぐ
ホタテには、ビタミンB12が豊富です。
ビタミンB12は、たんぱく質の合成やアミノ酸や脂肪酸の代謝に関与しています。
またビタミンB12は正常な赤血球を作る際にも重要な働きをするため、不足すると造血作用がうまく働かず悪性貧血になる可能性もあるでしょう。
妊娠中に大切な葉酸
ホタテには、貧血予防に効果的な葉酸も含まれています。
葉酸はビタミンB群の1種で、赤血球の生産を助ける働きがあります。
さらに胎児の正常な発育にも必要なため、妊娠を考えている女性や妊娠中は意識して摂りたい栄養素です。
番外編:ホタテのカロリー量は多いのか
ホタテは100gあたり66kcalで、同じく刺身として食べることの多いマグロ(同量で102kcal)と比べると低カロリーです。
ホタテの大きさにもよりますが、スーパーでよく見かけるサイズのホタテ1個は約30g、つまり20kcal程度となりますね。
したがって、ホタテはカロリーを気にされる方でも安心して食べていただけるでしょう。
【貝柱・干し貝柱・ベビーホタテ】栄養価の違い
「貝柱」はホタテの周りに付いているヒモを取り除いたもので、「干し貝柱」は貝柱を茹でて干したもの、「ベビーホタテ」はホタテの稚貝です。
貝柱はヒモを取り除いた分、ホタテよりも亜鉛やビタミンB12、葉酸が減ります(100gあたり)。
干し貝柱は水分が減った分、100gあたりの栄養価が大幅に増えますが、貝柱1個分に換算すると大きな栄養価の違いはありません。
なお、ベビーホタテの栄養価は普通サイズのホタテと大きく変わらないと考えられます。
ホタテは体に悪いのか
基本的に、ホタテは体によい食材です。
なぜなら、ホタテにはたんぱく質やタウリン、ビタミンB12など、私たちの健康を維持するために重要な栄養素がたくさん含まれているからです。
さらにホタテは低カロリーで高たんぱく質であるため、ダイエットを意識している方にとって嬉しい食材ともいえるでしょう。
ホタテを使ったおすすめレシピ
・醤油 小さじ1
参考記事:キャベツの栄養成分~調理法による栄養の変化も分かりやすく解説~
まとめ
以上、ホタテにはたんぱく質やコレステロール、タウリン・ビタミンB12・葉酸など私たちの体にとって嬉しい栄養素がたくさん含まれているとわかりましたね。
さらにホタテは低カロリーで高たんぱくな食材のため、健康を意識している方にも嬉しい食材といえるでしょう。
今回の記事により、ホタテをうまく取り入れていただけると嬉しいです。ご紹介した野菜炒めのレシピも、ぜひお試しください。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。
参考文献
日本食品標準成分表 2020年度版(八訂)
eatsmart
日本貿易振興機構(ジェトロ)ホタテ
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット
厚生労働省 e-ヘルスネット