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玉ねぎの栄養成分が健康をサポート!~調理による栄養の変化もポイント解説~

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玉ねぎの栄養成分が健康をサポート!~調理による栄養の変化もポイント解説~

当記事を監修した専門家:管理栄養士・糖尿病療養指導士 白石香代子 、編集長  宮田亘造(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください)

サラダから炒め物、カレーなど様々な場面で活躍する玉ねぎですが、栄養について考えたことはありますでしょうか?

おそらくこの記事をご覧になっているということは、玉ねぎの栄養について知りたいと思っていらっしゃるところでしょう。

私たちにとって特に身近な食材である玉ねぎですが、いったいどんな栄養素をどれだけ含んでいるのか。この記事では一般的なタイプの玉ねぎはもちろんのこと、新玉ねぎや紫玉ねぎの栄養成分の解説もしていきます。

また、玉ねぎは生で食べるとシャキシャキしていて辛く、炒めると甘く茶色くなりますよね。

このように様々な姿に変化する玉ねぎですが、調理方法によって栄養が変わるのかも気になるところです。

記事の後半には、このことついても解説していきます。

この記事を読めば玉ねぎの栄養だけでなく、調理する時の栄養の変化についても詳しくなれます。ぜひ最後までお付き合いください。

玉ねぎの栄養素と効能

玉ねぎの栄養素と効能

早速、玉ねぎに含まれる具体的な栄養素とそのはたらきについて見ていきましょう。(ここで示すのは一般的に使われているタイプの「黄玉ねぎ」になります)

まず玉ねぎのカロリーは100gあたり33kcalで、下記の通り、他の野菜と比べて高めといえるでしょう。
玉ねぎと他の比較

しかし、白米と比較して分かる通り(表の一番右)、食べ物全体でみると低めですし、玉ねぎを一度に大量に食べるようなこともないので、玉ねぎのカロリーを特に気にする必要はありません。

糖質

玉ねぎの糖質は、カロリーと同じく野菜の中では多めですが、食べ物としては少なめです。

そもそも糖質は、エネルギー産生栄養素(※)のひとつです。

(※)エネルギー産生栄養素とは、エネルギー源となる栄養素で、糖質の他にたんぱく質、脂質があります。水化物のうち、エネルギー源となるものを糖質、体内で消化されないものを食物繊維と言います。

話を戻しまして、「糖質制限ダイエット」という言葉があるように、少し敬遠されがちな糖質ですが、実はとても大事な栄養素です。特に脳や神経はブドウ糖しかエネルギー源にできません。

不足すると、意識障害などのリスクが上がります。他にも集中力の低下をもたらしたり、疲れやすくなったりする栄養素です。

参考記事:玉ねぎのカロリーと糖質量はやや高い〜ダイエットに活用する際のポイントも解説〜

ビタミンC

ビタミンCの主なはたらきは、疲労回復、皮膚やコラーゲンを作るのを助けること、抗酸化作用といって心臓や血管の疾病予防をすることが挙げられます。

果物や化粧品など色々な商品のパッケージでよく「ビタミンC」の文字を目にすることは多いでしょう。

ではビタミンCは玉ねぎにどのくらい含まれているのでしょうか。以下の表がビタミンCの含有量になります。

玉ねぎのビタミンC

比較してみると、正直多いとは言えませんが、玉ねぎにはビタミンCも含まれていますね。

ビタミンB6

玉ねぎは決して多いわけではありませんが、ビタミンB6も含んでいます。

そしてビタミンB6はアミノ酸の代謝をスムーズにする手助けをする役割があり、不足すると、口角炎や皮膚炎、貧血が起こるリスクが上がります。

また、肉などのたんぱく質(たんぱく質を構成するのがアミノ酸)をよく摂る人は、多めにビタミンB6を摂取するのが良いと言われています。

さらに、ビタミンB6は大腸がんの予防因子にもなるといわれているのもご存じでしょうか。こんな驚きのはたらきもあるのです。

ちなみにビタミンB6には摂り過ぎと言われる量は存在しませんが、ビタミンB6ばかりに気をとられてしまうと、他の栄養素が不足してしまう可能性があります。

あくまでも「身体によい栄養素のひとつ」くらいに考えておくと良いでしょう。

新玉ねぎと一般的な玉ねぎの違い

新玉ねぎと一般的な玉ねぎの違い

ここまで玉ねぎの栄養について見てきました。

すると、「単に玉ねぎといっても色んな種類がありそう」「種類ごとに栄養が違うのでは?」という新たな疑問が浮かんできますよね。

おそらく「新玉ねぎ」は、耳にする機会も多いのではないでしょうか。

一般に出回っている「黄玉ねぎ」は収穫後に乾燥させたもので、秋を中心に出荷されています。乾燥させることで保存が効くようになり、辛味が強いのも特徴です。

一方「新玉ねぎ」は、「黄玉ねぎ」が乾燥させてから出荷されていたのに対し、乾燥させることなくそのまま出荷されたものを指します。

そして新玉ねぎは3〜4月が主な出荷時期です。こちらは甘みがあり辛味が少ないのが特徴です。

新玉ねぎと一般的な玉ねぎの違いの栄養成分は違うのか

そして気になる「新玉ねぎ」の栄養ですが、実は黄玉ねぎと違いはありません

ですので生のままサラダに使用するなら新玉ねぎ、カレーを作りたいなら黄玉ねぎなど用途によって使い分けるとよいでしょう。

紫玉ねぎはどうか

紫たまねぎ

さて、見た目が大きく異なっている「紫玉ねぎ」はどうでしょうか。

紫玉ねぎは夏が旬で、表面が赤紫色になっているのが特徴です。新玉ねぎ同様、甘みがあり辛味が少ないのでサラダなどに向いています。

また、この赤紫色はアントシアニンによるものです。

アントシアニンとはポリフェノールの一種で、ビタミンCと同じく抗酸化作用があります。おさらいになりますが、抗酸化作用とは心臓や血管の疾病を予防する作用です。

ほかにもアントシアニンには目の機能を改善させる効果も期待できます。

通常の玉ねぎに加えて、紫玉ねぎにはさらに嬉しい役目がありますね。

ちなみに他の栄養素は、黄玉ねぎと紫玉ねぎで大きく変わるものはありません。

加熱すると栄養素に変化はある?

玉ねぎ 加熱

玉ねぎ茹でた栄養素

上の表から分かるように、茹でることによって栄養素の量が減少します。

その原因のひとつに、茹でたために玉ねぎの中の水分量が増えたことが挙げられます。つまりはかさが増したということです。

また、ビタミンBやビタミンCは熱に弱く水に溶けやすい栄養素です。ですので、茹でる途中で失われてしまったことも原因として考えられます。

また、炒める時もそうです。炒めることによって栄養素がある程度失われる可能性があります。

水にさらすとどうか

水にさらすとどうか

玉ねぎ 水晒し

上の表をみると、こちらも茹でた時と同じように栄養素が減少しています。

水にさらしたときも同じように、これはビタミンが水に溶けだしてしまったこと、水の量が増えてかさが増したことによって起こります。

では、栄養成分は減るのにもかかわらず、なぜ私たちは玉ねぎを水にさらすのでしょうか。

その理由は、辛味が和らぐからです。

先ほども述べたように、特に黄玉ねぎは辛味が強いです。しかし、水にさらすことで辛味成分は水に溶けます。つまりはおいしく食べるための工夫と言えますね!

ちなみに、もともと辛味が穏やかで甘みのある新玉ネギは水にさらす必要はありません。

これらのことを踏まえて、玉ねぎを茹でたり水にさらしたりする時は、できる限り栄養成分の損失を防ぐため、やりすぎには気を付けていきましょう。

玉ねぎを切るときに涙が出るのはなぜ?

玉ねぎカット

玉ねぎを切る時、目にしみて涙が出てくる..その涙の原因は、「硫化アリル」という物質です。

玉ねぎが切られると、細胞が破壊され、硫化アリルが蒸発しやすい物質に変わります。これが私たちの目に届くと涙がでたり痛みを感じたりします。

要するに、玉ねぎが切られ細胞が破壊されたことによって痛みの原因物質が作られたということです。

また、先ほど玉ねぎを水にさらすことによって辛味が和らぐと紹介しました。実はこの辛味は硫化アリルが原因なのです。

同じ物質ということは…玉ねぎを切る時どうしても目が痛ければ、水にさらせば痛みが和らぐということになりますね!

ただし、栄養素の損失を防ぐため長時間さらし過ぎに気を付けましょう

生玉ねぎには血液サラサラにする効果はあるのか

ここまでお読みになった方は、硫化アリルに悪いイメージを抱いてしまったかもしれません。

しかし硫化アリルには「血液サラサラ効果」というとってもありがたいはたらきがあります。硫化アリルには、消化液の分泌を進め、新陳代謝を活発にする効果があり、それが血液サラサラにつながります。

玉ねぎは血管にとってありがたい役割を果たしていますね!

加熱すると効果がなくなる?

硫化アリルには血液サラサラ効果があると紹介しました。しかし、熱に弱く、水にも溶けやすいので硫化アリルを摂りたい時には注意が必要です。

なので、生のままサラダにして食べるとよいでしょう。しかし水にも溶けやすいので、辛味が少なく水にさらす必要のない新玉ねぎや紫玉ねぎを使うのをお勧めします。

玉ねぎはダイエットに効果的か

玉ねぎはダイエットに効果的か

結論から言うと、玉ねぎはダイエットに向いていると言えるでしょう。

と言いますと、「他の野菜と比較して糖質が多くてビタミンが少なかったけれど、本当に大丈夫なの!?」と思う方もいるかもしれません。

しかし、それに関しては心配しすぎることもないでしょう。

なぜなら糖質は野菜の中で高めとはいえ、食材としては多い方ではありません。さらに、他の食材にはない血液サラサラ効果のある硫化アリルという成分も含まれています。

食事にあともう一品付け足したい時、野菜が足りないかもしれないと感じた時、血液の健康状態が気になる時などなど、どんな時にも使えます。気分によってサラダにしても、軽く炒めても良いでしょう。

使いやすい玉ねぎだからこそ、お好きなかたちで食べることができます。、

ですが一番健康的なのは、もちろんバランスのよい食事です。色々な食材をバランスよく食べることを意識しつつ、玉ねぎを活用していきましょう!

加熱しすぎや水にさらしすぎに注意しつつ、玉ねぎを楽しんでくださいね。

まとめ

以上、玉ねぎの栄養や種類、調理時の注意点などについて解説してきました。

・硫化アリルという玉ねぎならではの成分が含まれていて、からだにとってプラスの作用がある。
・辛味の強い黄玉ねぎはカレーなど加熱調理向きで、穏やかな辛味をもつ新玉ねぎや紫玉ねぎはサラダ向き。
・水にさらしすぎたり加熱しすぎたりすると栄養成分を失いやすいので注意する

玉ねぎにはこれだけの特徴があります。

身近だからこそ深く考えるきっかけの少なかった玉ねぎですが、この記事を読んで詳しくなれたかと思います。玉ねぎの特性を理解して、ぜひ様々な場面で活かしていきましょう!

 

参考文献
・第一出版 日本人の食事摂取基準 2020年版 153, 222‐226, 244‐245ページ
・東京化学同人, 飯田薫子ら「 疾病のなりたち」97ページ
・文部科学省 食品成分データベース
・農林水産省 新たまねぎと普通のたまねぎとは品種が違うのですか。
・関税中央分析所 どうしてタマネギを切ると涙(なみだ)がでるの?
・野菜ナビHP 玉ねぎ 玉ねぎ

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