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モロヘイヤの栄養と効果はすごい~食べ方や保存法についても徹底解説~

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モロヘイヤの栄養と効果はすごい~食べ方や保存法についても徹底解説~

当記事の執筆は、管理栄養士  前間弘美が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

「あまり食べたことのない野菜だけど、どんな栄養があるんだろう?」
「モロヘイヤを買ってみたけど、どうやって調理すればいいの?」

私たちの食生活においてあまり馴染みのないモロヘイヤ。

モロヘイヤは、アラビア語で「王様の野菜」という意味をもちます。その昔、重病を患ったエジプト王がモロヘイヤのスープを飲んで回復した、といわれるほど栄養価が高いのです。

そこで今回は、モロヘイヤの栄養成分や効能についてお伝えします。食べる際の注意点、調理法も紹介するので、最後までお付き合いください。

モロヘイヤの栄養成分と効能

モロヘイヤの栄養
モロヘイヤはビタミン・ミネラルが多いため、栄養価が高いです。とくに、βーカロテンが豊富で野菜類の中ではトップクラスです。

それでは順に解説していきましょう。

目や肌の健康を保つβーカロテン

βーカロテンは体内でビタミンAに変換され、目の機能を保ち視覚を調整してくれます。また抗酸化作用が強く、肌の老化や生活習慣病予防なども期待できます。

βーカロテンを多く含む野菜は緑黄色野菜と呼ばれ、代表的なものはにんじんやほうれん草です。しかし、実はモロヘイヤの方がβカロテンを多く含んでいるのです。

*100gあたり

上の表より、モロヘイヤ100gあたりのβ-カロテン含有量は、にんじんやほうれん草よりも多いことがわかります。

とはいえ、モロヘイヤばかり食べると健康になれるわけではありません。いろいろな食材から、栄養成分を摂るよう心がけましょう。

参考記事:ほうれん草の栄養成分が健康を後押し~効果的な食べ方やレシピもご紹介~
参考記事:人参の栄養成分がすごい!~より効果的な料理法ととっておきのレシピを教えます~

疲労に良いビタミンC

モロヘイヤは、疲労回復や血管を丈夫に保つ働きが期待できるビタミンCも豊富です。そして鉄分も含まれているため、貧血予防に適した食品でもあります。

血液に含まれ全身に酸素を運ぶヘモグロビンの成分となる鉄は、ビタミンCと一緒に摂ることで吸収率がアップします。

その理由は、ビタミンCが鉄を体に吸収しやすい形に変え、さらにはヘモグロビンの生成を促進するからです。モロヘイヤはビタミンCと鉄分が同時に摂取できるため、貧血気味の方にうれしい食品と言えるでしょう。

老化や骨粗しょう症予防ができるビタミン

βーカロテンやビタミンC以外にも、モロヘイヤには様々なビタミンが含まれています。

具体的には老化や動脈硬化の予防につながるビタミンE骨粗しょう症予防に役立つビタミンK新しい細胞を作る葉酸などです。

*100gあたり ※αートコフェロールの量

どの栄養素も野菜類の中でトップクラスの含有量です。参考までに同じ緑黄色野菜のほうれん草と比べると、ビタミンEは3倍ビタミンKは2倍の差があります。

このようにモロヘイヤにはβーカロテンを始め、さまざまなビタミン類が豊富に含まれている栄養価の高い食品なのです。

高血圧予防や骨を作るミネラル

ビタミン類だけでなく、モロヘイヤには私たちの体の調子を整えるミネラルも含まれています。その中でも、豊富に含まれているのはカリウムカルシウムです

カリウムは、塩分の摂りすぎによる血圧の上昇を防ぐ効果があり、カルシウムは、丈夫な骨や歯を作ります。

整腸作用のある食物繊維

食物繊維は、正常な排便を促す働きがあります。

モロヘイヤ100gあたり5.9gの食物繊維が含まれており、これは食物繊維が多いイメージのあるごぼうをも上回っています。

また食物繊維には血糖値の上昇をゆるやかにし、コレステロールやナトリウム(塩分)を体外に排出する作用も。生活習慣病の予防効果も期待できますね。

モロヘイヤを食べるときの注意点


モロヘイヤは栄養価の高い野菜ですが、注意点もあります。

モロヘイヤの毒性と副作用

モロヘイヤの種は毒性があるので食べてはいけません。モロヘイヤの種には、強心作用のある成分が含まれており、めまいや嘔吐などの中毒を起こします。

収穫されたモロヘイヤをスーパーで購入する際は、とくに問題ないでしょう。ただし、家庭菜園などでモロヘイヤを収穫する際には種やさやが混入しないように、注意してくださいね。

妊娠中は食べない方がよい?

妊婦さんであっても、一般的な分量のモロヘイヤを食べる分には問題ないです。

またモロヘイヤに含まれる葉酸は、細胞や血液を作る作用のあるビタミンで、お腹の赤ちゃんが成長する際にとても大切な栄養素です。

適量のモロヘイヤを食べて、母子ともに健康な生活を送りましょう。

モロヘイヤの栄養をしっかり吸収できる調理&保存方法

モロヘイヤを調理する上で、栄養を逃さないためのポイントをお伝えします。

加熱する際のポイント


モロヘイヤは短時間でさっと茹でるようにしましょう。

茹で時間が長いと、水溶性ビタミンである葉酸やビタミンCが茹で汁に溶けだしてしまいます。さらに葉酸やビタミンCは熱に弱く壊れやすいので、加熱時間は短く済ませましょう

または、電子レンジでの調理もオススメです。同じ葉物野菜であるほうれん草の研究データによると、電子レンジ調理ではビタミンCの損失が7%でした。これは、ゆで加熱でのビタミンC損失量の半分以下にあたります。

モロヘイヤの保存方法はどうすればよい?

モロヘイヤをすぐに食べない時は、冷凍保存しましょう。

生のままでなく、さっとゆでたモロヘイヤを1食分ずつラップで包み、冷凍庫に入れます。そのままスープやおひたしにできるので、便利ですよ。

【かんたん調理】モロヘイヤのレシピ

それでは、モロヘイヤを使ったスープの作り方をお伝えします。

モロヘイヤから溶け出す栄養素は、スープにすると余すことなく食べられます。さらに電子レンジで下茹ですることで、ビタミンCの損失を抑えるのがポイントです。

【モロヘイヤと玉ねぎの中華スープ】

【材料~2人分~】
・モロヘイヤ   
1/2袋(50g)
・玉ねぎ        1/4個
・卵          1個
・水          450cc
・鶏がらスープの素  小さじ1
・しょうゆ      小さじ1
・白いりごま     適量


【作り方】
①モロヘイヤの根元を切り落とし3cm幅に、玉ねぎは薄切りにする
②モロヘイヤを耐熱容器に入れ、ふんわりとラップをし、電子レンジ600wで1分30秒加熱する
③鍋にお湯を沸かし沸騰したら、玉ねぎを入れしんなりするまで加熱する
④鍋に②と調味料を入れ、味をととのえる
⑤溶き卵を入れて火が通れば、できあがり
※器に入れたら、お好みで白ごまを振ってください

まとめ

以上、モロヘイヤはβーカロテンビタミンCなどのビタミン、カリウムカルシウムなどのミネラル、食物繊維などの栄養成分が含まれているとわかりましたね。

またモロヘイヤに含まれるビタミンは、水に溶けやすく加熱で壊れてしまうものがあります。茹で時間を短くするか電子レンジ調理するとよいでしょう。ご紹介したスープレシピもぜひお試しください。

それでは当記事を参考に、栄養価の高いモロヘイヤをあなたの健康に役立てていただければうれしいです。

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【参考文献】
文部科学省 食品成分データベース
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット
食品安全委員会 モロヘイヤについて|食品安全委員会
JAみえなか モロヘイヤ
長島和子 電子レンジ加熱調理による野菜類のビタミンC含量の変化

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