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味噌汁のカロリーと糖質は少なめ~ダイエット・糖質制限にも向いている~

味噌汁のカロリーと糖質は少なめ~ダイエット・糖質制限にも向いている~

当記事の執筆は、管理栄養士  白石香代子が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

日本の伝統食のひとつである味噌汁。

温かいご飯と味噌汁が食卓に並ぶと、ホッとする人も多いのではないでしょうか。

味噌汁に使う味噌は、千年以上にわたって日本の食生活を支えている食品であり、和食の調味料の基本でもある※「さ・し・す・せ・そ」の「そ」にあたります。

※さ:砂糖、し:塩、す:酢、せ:醤油、そ:味噌を指す

そんな味噌汁のカロリーや糖質は低めで、ダイエットや糖質制限にも向いています

そこで当記事では、味噌汁のカロリーや糖質がどのくらいあるのかを分かりやすく具体的にお伝えしていきます。

味噌汁に入れるお勧めの具材もご紹介しますので、最後までお付き合いください。

通常の味噌汁1杯あたりのカロリーと糖質量

味噌汁1杯あたりのカロリーと糖質量を見てみましょう。

分かりやすいように、4種類の味噌汁を下記の表にまとめました。
通常の味噌汁1杯あたりのカロリーと糖質量

このように、通常の味噌汁1杯あたりのカロリーはおおよそ35kcal、糖質は5g程度で、食べ物の中では低いことが分かりますね。

具なしだとどれくらい?

具なしだとどれくらい?

具なしの味噌汁(※)は31kcal・糖質4.4gで、一般的に見ると低カロリー・低糖質です。

(※)かつお昆布だし(160g)に味噌(12g)を溶いた場合で計算しています。

具だくさんの場合の目安

定番で人気の“豆腐とわかめの味噌汁”を例に解説していきます。

木綿豆腐30gとカットわかめ2gを使った場合の味噌汁は、1杯あたり56kcal・糖質4.8gです。
このように通常の味噌汁1杯あたりのカロリーはおおよそ35kcal、糖質は5g程度で、食べ物の中では低いことが分かりますね。

上の表からも分かるように、たんぱく質食品である豆腐の量を増やした場合は、カロリーや糖質量が上がりますが、海藻類のわかめを増やしてもカロリーや糖質量にあまり変化は見られません

インスタントのカロリーと糖質量はどうか

インスタント味噌汁(※)の1人前は21kcal・糖質2.2gで、通常の味噌汁と同じく低カロリー・低糖質です。

(※)米味噌にアルコールや調味料を加えたものを言います。

なお、お湯を注ぐだけで手軽に飲むことができるインスタント味噌汁ですが、野菜があまり入っていない場合もあります。

そんな時は健康面も考え、ビタミンやミネラルを補えるように、乾燥わかめや切り干し大根をプラスすると良いですね。

糖質制限中でも向いているか

糖質制限中でも向いているか

基本的に味噌汁は、糖質制限中でも向いているメニューといえます。なぜなら、すでにお伝えしているように味噌汁に含まれる糖質は少ないからです。

ただしカボチャやいも類(さつまいも・じゃがいも・里芋など)は糖質が多いので、糖質制限中は量を控える方が良いでしょう。

参考記事:糖質制限ダイエットって効果があるの?適切な食材と方法を徹底解説 
     ねっとりほくほく!里芋の栄養と効能~かゆみ対策から簡単レシピまでご紹介~

味噌汁はダイエットに効果がある

味噌質のダイエット効果

結論から申し上げますと、味噌汁にはダイエット効果があります

主に4つの理由がありますので解説していきますね。

①発酵食品である
発酵食品である味噌を摂る事により、腸内環境が整えられて便秘解消につながる整腸作用が期待できます。

②温かい味噌汁で代謝が上がる
温かい味噌汁を飲むことにより、代謝が上がり身体の脂肪が燃焼しやすくなります。

③汁物は満腹感を得られる
味噌汁を飲むことで満腹感も出るため、食べすぎ防止になります。

④食物繊維が多い
味噌は調味料の中でも不溶性食物繊維が多く含まれます。不溶性食物繊維は、不要な脂質や糖を吸着して外に出してくれる効果が期待できる栄養素です。

さらに具材に野菜や海藻を入れることでより多くの食物繊維が摂れるので、総合的に見ると味噌汁は整腸効果が期待できるメニューといえますね。

味噌汁を飲むタイミングはいつがいい?

味噌汁を飲むタイミングはいつがいい?

味噌汁を飲むタイミングは、「味噌汁は朝の毒消し」ということわざがあるように朝がお勧めです。

このことわざは、「朝食の時の1杯の味噌汁は身体に良いですよ」という意味ですが、「味噌の栄養が優れている」という理由から作られました。

というのも味噌にはサポニン(※1)やレシチン(※2)が含まれ、体内にある余分な脂肪を溶かす働きがあります。

(※1)植物の茎・根・葉に含まれていますが、特にマメ科の植物に多く含まれます。抗酸化作用や免疫力向上・血流改善等、健康の維持に役立つ成分です。

(※2)リン脂質のひとつで細胞膜の主成分です。動脈硬化の予防や美肌効果が期待できます。

さらに大豆には、私たちの身体を構成するたんぱく質も含まれていることからも、味噌の栄養がいかに優れているかが分かりますね。

そして朝食は忙しいためどうしても野菜が不足しがちになりますが、野菜をたっぷり入れた味噌汁を飲むことで野菜不足も解消できます。

豆腐・わかめ・大根・玉ねぎ・油揚げのカロリーと糖質量

味噌汁に入れる定番の具材別に、カロリーと糖質量を見てみましょう。
豆腐・わかめ・大根・玉ねぎ・油揚げのカロリーと糖質量

このように一杯分の味噌汁に使う量で見ても、食品の中では低カロリー・低糖質であることが分かりますね。

味噌とだしのカロリー&糖質はいくらか

味噌とだしのカロリー&糖質はいくらか

味噌(※1)とだし(※2)のカロリーと糖質をそれぞれ見てみましょう。

(※1)味噌汁1杯分に使用する量として12gで計算しています。
(※2)味噌汁1杯分を160mlとして計算しています。

味噌のカロリー

上の表より白味噌・赤味噌・合わせ味噌を比べると、白味噌がカロリーや糖質が高いです。

だしのカロリー

このように、だしに糖質は含まれないことが分かりますね。

ただし手作りと顆粒だしのカロリーを比べると、顆粒だしの方が高くなります。

手軽に使える顆粒だしですが、手作りのだしよりカロリーだけでなく塩分も高いので、うまく使い分けると良いですね。

味の濃さによってカロリーや糖質は変わるのか

結論から申し上げますと、味の濃さによってカロリーや糖質量は変わります

味噌汁1杯で味噌を12g使用した場合は約23kcal・糖質2.0gですが、味噌を20gに増やした場合は、約28kcal・糖質3.3gとカロリー・糖質共に高くなります。

そして顆粒だしの使う量を増やしても、味噌を増やした場合と同じくカロリーが高くなりますが、手作りのだしを濃く取った場合はカロリーが変わりません。

さらにだしの風味があるため味噌を使う量を減らすこともできるので、濃い味噌汁を飲みたい場合はぜひ手作りのだしにしてみましょう。

その他オススメの具材を一挙公開

その他オススメの具材を一挙公開

それでは最後に、オススメの具材をご紹介します。

①きのこ(しめじ、しいたけ、えのき、まいたけ等)
約90%が水分で、βーグルカン・ペクチン・キチンなどの食物繊維やビタミンが含まれます。
さらにきのこにはグルタミン酸等のうまみ成分も含まれることから、美味しさアップに役立ちそうですね。

参考記事:低カロリーで健康にもいい!なめこの栄養と効果~簡単レシピもご紹介~

②根菜類(ごぼう・にんじん等)
ごぼうやにんじんには、不溶性食物繊維(※)が多く含まれます。なおにんじんは皮付きの方が、皮をむいた場合よりビタミンやミネラルも多く摂れます。なので皮をむかずに使うのも良いですよ。

(※)水に溶けない食物繊維で、便のカサを増やし排便をスムーズにする働きがあります。

参考記事:ごぼうの栄養成分と効果的な食べ方~意外にも食用は日本特有の文化です~

③小松菜
ほうれん草より3倍もカルシウムが多く含まれ、さらに抗酸化作用があるビタミンCやカロテンも含まれます。またほうれん草のようにアクもないので、下茹でをせずそのまま使えるところもお勧めです。

④オクラ
水溶性食物繊維(※)が豊富に含まれる緑黄色野菜です。さらにカロテンやビタミンC・カルシウム・鉄などもバランスよく含まれています。

(※)水に溶けやすい食物繊維で、栄養素の吸収を緩やかにするため、食後血糖値の上昇を抑える働きがあります。

参考記事:オクラの栄養成分はやはりすごい〜効能効果を管理栄養士がわかりやすく解説〜

⑤白ねぎ
アリシンという辛み成分には、血液をサラサラにする効果や抗酸化作用があります。ただし熱に弱いため、サッと火を通すのがお勧めです。

参考記事:ネギの栄養と効能~種類による違いも含めて詳しく解説~

まとめ

味噌汁

以上、味噌汁は低カロリー低糖質で、ダイエットや糖質制限中にもお勧めのメニューであることが分かりましたね。

そして忙しい朝は、カロリーや糖質が低い野菜や海藻を入れた、具だくさん味噌汁で野菜不足も解消しましょう。

なお濃い味噌汁を飲みたい場合は、味噌や顆粒だしの量を増やすのではなく手作りのだしを濃いめに取ることで、だしの風味がある美味しい味噌汁ができます。

それでは今回の記事により、味噌汁を美味しく食べて、楽しくダイエットをしていただけると嬉しいです。

なお弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・血糖値・血圧などの記録がカンタンにできます。日々のダイエットにぜひ活用してみてくださいね。

シンクヘルスの紹介

 

■参考文献
日本食品標準成分表 2020年度版(八訂)
カロリーSlism
国立健康・栄養研究所 保健指導、食事、運動、エネルギー代謝に関するQ&A集 食事の工夫
愛知県共済 発酵食品のパワー②味噌/予防医学としての食を学ぶ
山形県醤油味噌工業協同組合「味噌汁の朝の毒消し」はどういう意味ですか?
健康長寿ネット サポニンの効果と摂取量
健康長寿ネット レシチン・コリンの効果と摂取量
農林水産省 今昔 豆の加工品
国立健康・栄養研究所 食事:きのこの栄養価と健康
健康長寿ネット 食物繊維の働きと1日の摂取量
独立行政法人農畜産業振興機構 こまつなー月報 野菜情報 今月の野菜
JA全農長野 野菜について

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