こんにゃくの栄養とその効果〜ダイエットへの活用と簡単レシピについても紹介〜
当記事の執筆は、管理栄養士 白石香代子が担当しました。
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ヘルシーなイメージのあるこんにゃくには、「栄養はあるの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで当記事では、こんにゃくの栄養を説明すると同時にダイエット効果も分かりやすくお伝えしていきます。
‘’こんにゃくを使った簡単レシピ‘’もご紹介しますので、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
こんにゃくの種類で栄養の違いはあるのか
こんにゃくには主に、こんにゃく芋を乾燥させて出来た精粉で作った白こんにゃく、生芋由来で、生芋の皮が含まれてるものや精粉に海藻の粉末を混ぜて作った黒こんにゃくがあります。
どちらも原料は異なるため詳細に見ると栄養の違いはありますが、生の状態ですと大まかには同じと思っていただいてかまいません。
ちなみにこんにゃくの原料は芋ですが、ほとんど水分で出来ているため、カロリーと糖質が低いこともポイントです。なのでダイエットや糖質制限にも向いているといえます。
参考記事:こんにゃくのカロリーと糖質は低い〜栄養素やダイエットでの活用を含め解説〜
製造方法によっても違いはあるか
糸こんにゃくや刺身こんにゃくなど、様々な製造方法がありますが、作り方の違いで栄養が異なるというのも基本的にはないです。
こんにゃくに栄養がないは本当?含まれる成分と効果・効能
水分が大半を占めるこんにゃくですが、少量ながらもカリウムやカルシウムも含まれています。また、最近では美肌効果のあるセラミドも注目されています。
それでは以下、各々の特徴について解説していきますね。
カリウム
身体の浸透圧の調整をする働きがあります。ナトリウムの排泄にも作用するので、塩分の摂り過ぎを調整してくれます。
カルシウム
骨や歯の形成に関係するミネラルで、カルシウムが不足すると骨粗しょう症の原因にもなります。参考までにきのこや青魚に多く含まれるビタミンDと一緒に摂る事により、カルシウムの吸収率が高まります。
セラミド
こんにゃくには、植物由来セラミドが含まれていて肌の保湿に関係します。また、セラミドを含んだ食品を食べることにより、体内でセラミドを作る力を促進するのも嬉しい点です。
ダイエットにも向いている〜効果的な食べ方とともにご紹介〜
こんにゃくの主成分であるグルコマンナンには、水と混ざるとふくらむ性質があるので、食べた時に満足感が出やすくなり食べ過ぎ防止効果があります。
またこんにゃくには弾力性があるので、よく噛んでゆっくり食べることが出来ますね。
噛む回数が増えると、脳に満腹のサインが伝わりやすくなるため、いつもより食事量を少なくしても満足感が得られやすい傾向にあります。さらに内臓脂肪の分解を速くする効果も期待できるのです。
低カロリー・低糖質のこんにゃくをゆっくり食べることにより、満足感も出やすくなり食べ過ぎも防止出来るので、こんにゃくにはダイエット効果があると言えます。
食物繊維が便秘解消に役立つ
こんにゃくには不溶性食物繊維(※1)が含まれています。
(※1)水に溶けない食物繊維です。便のカサを増やすことにより大腸が刺激されるのでスムーズに排便する効果があります。
こんにゃくの主成分であるグルコマンナンは、本来は水溶性食物繊維(※2)ですが、凝固剤を加えて固めることにより不溶性食物繊維に変わります。
(※2)水に溶ける食物繊維です。体内での栄養素の吸収をゆるやか にするため、食後の血糖値をゆっくり上げる働きがあります。
不溶性食物繊維が多いこんにゃくを食べることは、便秘解消に役立つと言えますね。
こんにゃくの食べ過ぎは体に悪い?
低カロリー・低糖質で食物繊維も多く、メリットがたくさんあるこんにゃくですが、食べ過ぎは良くありません。
なぜなら、こんにゃくには不溶性食物繊維が多いため、たくさん食べると下痢を起こしてしまう可能性があるからです。
水溶性・不溶性の食物繊維はそれぞれ働きが違うため、どちらかにかたよることなくバランスよく食べましょう。
例えば板こんにゃくは、1日1枚程度を目安に食べると良いでしょう。
こんにゃくを使った簡単レシピ
七味唐辛子の辛さがくせになる“こんにゃくステーキ”です。
板こんにゃくは下処理をすることで、こんにゃく特有の臭みが取れ美味しくなります。
・板こんにゃく 1枚
・塩(下処理用) 小さじ1/2
・オリーブ油 大さじ1
・醤油 大さじ1
・七味唐辛子 小さじ½
【作り方】
①こんにゃくの両面に格子状の切れ目を入れて、8~10等分のサイコロカットにする。
②塩を①のこんにゃくに振って揉みこみ、5分おく。
③湯を沸かした鍋の中で、こんにゃくを2分間ゆでてざるにあけ水気を切る。
④オリーブ油を入れて熱したフライパンで、こんにゃくに焼き目がつくまで中火で焼く。
⑤醤油を入れ絡ませて、七味唐辛子をかけお皿に盛り付けたら出来上がり。
まとめ
以上、水分が大半を占めるこんにゃくですが、栄養においてはカリウムやカルシウム・セラミドが含まれることもポイントです。
さらにこんにゃくには不溶性食物繊維が多く、よく噛むことで食べることへの満足感も出てダイエット効果も期待出来ますね。
しかし食べすぎると下痢の原因になる事もあるので、板こんにゃくは1日1枚程度を目安に食べると良いでしょう。
今回の記事により、色々なメニューにこんにゃくを取り入れて、楽しくダイエットをして頂けると嬉しいです。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは血糖値や体重、運動や食事の記録がカンタンにできます。日々の血糖コントロールにてぜひ活用してみてくださいね。
参考文献
日本食品標準成分表 2020年度版(八訂)
日本貿易振興機構(JETRO)こんにゃく
J-Stage こんにゃくとグルコマンナンの化学
一般財団法人 日本こんにゃく協会 こんにゃく製品に関する表示基準
e-ヘルスネット(厚生労働省) 食物繊維の必要性と健康
e-ヘルスネット(厚生労働省)カリウム
e-ヘルスネット(厚生労働省)カルシウム
健康長寿ネット 食物繊維の働きと1日の摂取量
ジェトロ 健康食品関連規制調査
一般財団法人 日本こんにゃく協会 健康な体作り
農林水産省 ゆっくり食べる
内閣府 食品安全委員会 食品安全関係情報詳細