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脂質異常症の合併症ってなに?~糖尿病や高血圧との関係性にも迫ります~

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脂質異常症の合併症ってなに?~糖尿病や高血圧との関係性にも迫ります~

当記事の執筆は、シンクヘルスブログ編集部が担当しました。
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「脂質異常症と診断されたけど、痛くもかゆくもないから」という理由で放置している人が多いです。

しかし脂質異常症の恐ろしさは、後にやってくる合併症にあります。

そこで今回は、脂質異常症の合併症について詳しく解説していきます。糖尿病や高血圧との切っても切れない関係性についてもお伝えしますので、ぜひ最後までお付き合いください。

脂質異常症をポイント解説

脂質異常症をポイント解説

脂質異常症は血液中の脂質が基準範囲から外れた状態です。

基準からはみ出した脂質の種類によって脂質異常症の「型」を決めますが、ざっくりと以下のように3つに分類されます。

悪玉コレステロール値が高い→高LDLコレステロール血症
中性脂肪値が高い→高トリグリセライド血症
善玉コレステロール値が低い→低HDLコレステロール血症


病気の名前から「脂っこいものを食べ過ぎたせい」と思っている人が多いです。

しかし、実際には「食べ過ぎ(カロリーの摂りすぎ)」「甘いものの摂りすぎ」「運動不足」なども要因となります。

脂質異常症と動脈硬化の関係

動脈硬化症とは、文字通り動脈がかたくなる病態のことです。

血管がかたくなる原因はいくつかありますが、もっとも多いのは血液中の悪玉コレステロールによるものです。血管壁にこびりついた悪玉コレステロールがコブのようになり、血管内部がふさがることで血流を悪くしたり、場合によっては血流を止めてしまうことに。

血管が詰まる場所によって病名が変わり、心臓の場合は心筋梗塞、脳の場合は脳梗塞と呼ばれます。

つまり、脂質異常症を出発点として動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞など命に関わる病気へと進行していくのです。

脂質異常症の合併症とは

脂質異常症の合併症とは

脂質異常症を放置するのが良くない理由は、命に関わる合併症を引き起こしやすくなるからです。

脂質異常症が、知らず知らずのうちに動脈硬化を進行させることはご説明したとおりですが、進行すると心筋梗塞や脳梗塞の引き金となります。どちらも血流が止まってしまう病態のため、1秒でも早い対応が必要なとてもリスクの高い病気です。

糖尿病や高血圧との関係は?

脂質異常症・糖尿病・高血圧はそれぞれが血管に負担のかかる病態なため、密接な関係にあります。

脂質異常症があるところに、高血圧が加わると血管の内部がさらに傷つきやすくなり動脈硬化の進行を早めます。

また、脂質異常症と糖尿病の両方を患っていると双方の病態が悪化することも。その理由はインスリンにあります。

まずご存じのとおり、糖尿病や糖尿病予備軍の方は血糖値が高い、つまり血液中に糖分が多い状態です。血液中に増えすぎた糖分は肝臓に取り込まれますが、必要量が作られると余りは中性脂肪に作りかえられます。

加えて、インスリンには血液中に増えすぎた中性脂肪を細胞に取り込む働きも。以上2点のことから、インスリンの働きが弱くなると血液中に糖分があふれるだけでなく、中性脂肪もあふれてしまうのです。

つまりドミノ式に病態が悪化するため、一刻も早い生活習慣の改善が求められるというワケです。

関連記事:糖尿病が脂質異常症を起こしやすいのはなぜ?〜原因や対策も紹介します〜

「しびれ」など症状は合併症の前ぶれなのか

「しびれ」など症状は合併症の前ぶれなのか

手足のしびれが合併症を示唆しているとは言い切れませんが、軽度の脳梗塞を起こしている可能性が考えられます。

脳梗塞の前兆はほかにも、

・足元はフラつく
・ろれつが回らない
・視野が狭くなる

などがあります。

また心筋梗塞の前兆としては、

・少し歩いただけで息切れがする
・胸のしめつけ感

などです。

気になる症状がある場合は、早めの受診が必要です。

脂質異常症の合併症を食事から予防しよう

脂質異常症の合併症を食事から予防しよう

脂質異常症の合併症予防の要は、ズバリ動脈硬化の進行を遅らせることにあります。

動物性脂肪を摂りすぎないように気を付けて、野菜の摂取量を増やしましょう。野菜には食物繊維やミネラルが豊富なものが多いため、悪玉コレステロールや塩分の排出に役立つ食品ですよ。

また肥満を解消すると糖尿病や高血圧のリスクも下がるため、運動も取り入れてくださいね。

関連記事:お茶は脂質異常症を予防・改善できるの?〜オススメのお茶も紹介〜

食べてはいけないもの

一般的に食べてはいけない食品はありません。

しかし注意したいポイントは以下のようになります。

・食べ過ぎない
・摂取する脂肪の量と質に注意
・コレステロールの多い食品を控える(とくに悪玉コレステロール値が高い人)
・糖質の摂りすぎの注意(とくに中性脂肪が高い人)
・お酒を控える
・抗酸化作用のある食品を積極的に食べる

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まとめ

以上、脂質異常症の合併症について解説しました。

脂質異常症になったら、なによりも動脈硬化の進行を遅らせることが合併症を予防するために重要です。

合併症の前ぶれのような気になる症状がある場合は、早めに受診してくださいね。

それでは、当記事を参考にして健康的な日々を送っていただけると幸いです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

参考文献
東和薬品株式会社 脂質異常症治療・セルフケアのポイント

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