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糖尿病に間食&おやつはダメ?現役栄養士が徹底指導

糖尿病に間食&おやつはダメ?現役栄養士が徹底指導

気分転換に、仕事の合間に、疲れた時に。間食におやつを食べると、ほっと一息…幸せな気持ちになれますよね。

あなたはおやつについて、こんなふうに思うことはありませんか?

「糖尿病だとおやつは食べたらダメなの?」
「どんなおやつなら安心して食べられる?」
「コンビニのスイーツを食べたいけど良いのかな?」

実はお菓子などを糖尿病患者さんが取り入れることは、原則として好ましくないとされています。しかし日常生活の中で、『お菓子を全てを断つのは難しい』というのが現実ではないでしょうか。

今回は、おやつに関する様々な疑問について、わかりやすくお教えしていきます。

「安心しておやつを楽しめる方法」までお分かりいただける内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。

それでは、まいりましょう。

※動画で閲覧したい方は、以下のYoutubeでご覧ください。(少し画像が粗いかもですが、ご容赦ください。)

糖尿病におやつはOK?

結論から言いますと、糖尿病患者さんはおやつを食べても大丈夫です。

ですが糖尿病を治療する上で、気をつけなければならないことがあります。なぜなら、間食することで血糖値に大きな影響を与えるリスクがあるからです。

特に血糖値に大きく影響する栄養素は糖質です。一般的な甘いおやつには糖質が多く含まれていますので、食べると血糖値は急激に上がります。

糖尿病での血糖値は、上がりやすく下がりにくくなっています。そのため、食後高血糖になりやすいという特徴があるのです。

食後高血糖が日常化すると、合併症発症のリスクが上がってしまいます。

下記は、おやつが血糖値に与える影響をグラフにしたものです。

間食が血糖値に与える影響
※長崎女子短期大学紀要 第42号 平成29年度 感触が食後血糖値に及ぼす影響 古賀克彦著を参考に作成

何も食べていない状態では血糖値に変化はありませんが、お菓子やスナック菓子を食べると血糖値は上昇しています。

例えば間食におやつを食べ、血糖値が下がり切らないまま次の食事が始まると、おやつ分の血糖値が上乗せされて高血糖状態になってしまいます。

そして、血糖値が下がりにくい糖尿病患者さんの高血糖状態は長く続く可能性が高く、おやつを食べた時間帯によっては、夜間の血糖値が下がらないまま翌朝を迎える可能性まであるのです。

このような状況が日常的に続くと、血糖値が平均的に上がり(=HbA1cが上がり)、合併症のリスクが高くなってしまいます。

しかし、おやつはやっぱり食べてはダメなのか…というと、そうでもありません。血糖値に大きな影響を与えず、楽しめるおやつもあります。

おやつは、「何を食べるか、どのくらいの量を食べるか」 が大切です。

要は選び方と食べ方次第。早速、お教えしましょう。

低糖質または血糖値が上がらないおやつは何?

最初に、糖尿病患者さんがおやつを食べる時に何を基準にしたら良いのか、ポイントをお伝えします。

おやつの糖質量は1日10gまでを目安にする

糖質10g以下であれば、血糖値への影響を心配せずに安心して食べることができます。

お菓子の糖質量目安

そのほか、せんべい1枚10gあたりの糖質は10g、クッキー1枚10gあたりの糖質は10gです。

「糖質10gで食べられるおやつの量は、予想以上に少ない」 と思ったあなた。少量で満腹になれるおやつを、2種類ご紹介しましょう。

ナッツ類

ナッツ類の糖質量は、他のあらゆる食品と比べてとても少ないのが特徴です。さらにナッツ類には噛みごたえがあるので、少量でも満腹感を得られやすいという利点があります。

しかし気をつけたいのは、ナッツ類のカロリー。
糖尿病食事療法のための食品交換表で、油脂類と同じグループに属するナッツ類は高カロリーです。

それでは、適切な量はどのくらいなのでしょうか。

おやつとしてナッツ類を食べる場合、80kcal分の量を目安にすることをお勧めします。

素焼きアーモンドなら15粒、ピーナッツなら12粒、くるみなら8粒、カシューナッツなら10粒です。

ナッツ類80kcalの目安量

参考記事:ナッツと血糖値の関係について知りたい方はこちら
参考記事:糖尿病のおやつに和菓子は良いの?

煎り大豆

大豆を丸ごと煎った、煎り大豆。主な栄養素はたんぱく質で、糖質は少なめです。

ポリポリとした噛みごたえで、ナッツ類と同じく、適度な満腹感を与えてくれるのが魅力と言えます。

食べる目安としては、1日あたり20gが良いでしょう。

煎り大豆20gのカロリーは80〜90kcalほどで、糖質量は約3g。食べることで、血糖値に大きな影響はありません。

甘いものは食べて良いのか?

甘いもの

甘いものに多い糖質は、食べると速やかにブドウ糖に変換されるため、血糖値の上昇に大きく影響します。

また甘いものにバターや乳脂肪のような脂質が多く含まれている場合、血糖値は上がった後、下がりにくい傾向があると言われています。

そのため、良好な血糖コントロールを保ちつつ合併症を予防する観点からすると、甘いものはお勧めできません。

しかし、朗報があります。甘いもので、糖尿病患者さんが食べて良いものもあるのです。

それでは以下で説明します。

おすすめはハイカカオチョコレート

チョコレートなら、ハイカカオチョコレートを食べましょう。

ハイカカオチョコレートとは、カカオ成分が70%以上のチョコレート。カカオのポリフェノール効果も期待できるチョコレートのことを言います。

下記は15日間、チョコレートを食べた後にブドウ糖負荷試験(血糖検査)を行った結果を表したものです。

ハイカカオチョコレートの血糖抑制効果

チョコレートを食べない状態より、ハイカカオチョコレートを食べた方が、血糖値の上昇を抑えられているのが分かります。

血糖値の上昇が抑えられ、血糖高値を継続的に下げることができれば、HbA1cが下がります。つまり、合併症予防につながるのです。

血糖値に良い効果が期待できるハイカカオチョコレートなら、日常的に取り入れても安心ですね。

おやつとして午前と午後に食べたり、食前に食べるのも良いでしょう。しかし1回に食べる量は少なめに。理想は1回あたり、ハイカカオチョコレート1片5gです。

クッキーも大丈夫?

クッキーの原料には小麦粉と砂糖が使われており、少量でも糖質は多く、血糖値を上げやすいおやつの一つです。たくさん食べると血糖値の急上昇を招いてしまいますが、量に気をつければクッキーも食べて大丈夫です。

クッキー10gあたりの糖質は10gを目安に、いくつ食べるかを考えるようにしましょう。

重量は、大きめのクッキーであれば1枚あたり10gのものが多く、小さめのものであれば4〜5gのものが多いです。クッキーを食べる時は1枚、小さめなら2枚をお勧めします。

ケーキは食べて良いの?

結論から言いますとケーキも種類によります。

ショートケーキやチーズケーキ、ロールケーキなどケーキには色々な種類がありますよね。

ではケーキのカロリーや糖質はどのくらいなのでしょうか。1切れあたりの栄養価を比較しながら食べるのに適切か説明していきます。

ケーキのカロリーや糖質の量

 

ケーキの定番であるショートケーキやチョコレートケーキは1個あたり300-400kcalと高カロリーで、糖質も30-40gと高いことがお分かりいただけると思います。

レアチーズケーキはケーキの中では糖質は低めですが脂質が多いので、体重増加につながる可能性があります。
そのため、食べる量には注意が必要です。

糖尿病患者さんもケーキは食べて良いのですが、比較的カロリーや糖質、脂質の少ないものを選ぶことをお勧めします。

ケーキを食べる時には、ロールケーキやスフレチーズケーキを選び、量は半分程度にしましょう。

コンビニなど市販では何を選ぶとよい?

コンビニやスーパーには様々なスイーツがありますが、最近は低糖質のアイスクリームやプリン、ケーキやクッキーなど血糖コントロールに役立つ商品がたくさん出ています。

もし市販のスイーツを選ぶ場合は、糖質10g以下の低糖質なものを1日1個までにしましょう。

参考記事:糖尿病でも舐められる飴はある?〜どうしても食べたい時のおすすめも紹介〜

まとめ

間食&おやつ

糖尿病患者さんがおやつを食べる際、選び方と食べる量が大切なことがお分かりいただけたと思います。

おやつの糖質は10g以下にし、血糖値を上げないようにしましょう。

そしてナッツ類や煎り大豆は糖質が少なく、満腹感を得られやすいので、特に間食にお勧めです。

またハイカカオチョコレートを、午前や午後のおやつ、または食前に1切れ食べるのも良いでしょう。

以上、今回は糖尿病とおやつについてご紹介しました。

当記事を参考に、おやつを上手に取り入れながら、毎日の血糖コントロールを行っていただけると幸いです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは血糖値や食事の記録がカンタンにできます。おやつなどの食事管理でぜひ活用してみてくださいね。

参考文献
女子栄養大学出版部 香川芳子監修 七訂食品成分表2016
Slism カロリー
長崎女子短期大学紀要 第42号 平成29年度 間食が食後血糖値に及ぼす影響 古賀克彦著
富士フィルムファーマ株式会社 食品中の糖質含有量の目安 徳島大学 黒田暁生先生、濱田康弘先生監修

執筆者:管理栄養士・糖尿病療養指導士 白石 香代子(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください)


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