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メトホルミンは糖尿病の薬〜効果や副作用をわかりやすく解説〜

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糖尿病の薬「メトホルミン」とは〜効果から副作用までポイント解説〜

当記事の執筆は、シンクヘルスブログ編集部が担当しました。
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メトホルミンは2型糖尿病の治療に使われる薬です。かんたんにいうと、血糖値を下げる効果があります。

とはいえ、自分が飲む薬はどのようなものか、くわしく知りたいですよね。

そこで今回は、メトホルミンの効果や副作用について、わかりやすくお伝えいたします。注意点についても解説しますので、ぜひ最後までお付き合いください。

メトホルミンとは

メトホルミンは、古くから使われている経口薬です。肝臓で糖が新たにつくられるのを防ぐ効果などによって、血糖値を下げます

主に2型糖尿病で肥満の方によく使われますが、肥満でない方にも有効です。

メトホルミン錠は、メトホルミン塩酸塩を含みます。なお、メトホルミン塩酸塩を含む薬には250mgと500mgの2種類ありますが、メトホルミン塩酸塩の含有量が違うだけで成分は変わりません。

関連記事:2型糖尿病とは〜原因・予防・治療のポイントを初心者向けに解説〜

効果

メトホルミンの効果

メトホルミンはビグアナイド薬という種類で、

・肝臓で新たに糖がつくられるのを防ぐ
・腸管での糖の吸収を抑える
・細胞のインスリン抵抗性(※)を改善する
・食欲抑制

といった幅広い効果があります。

(※)インスリンの作用が十分に発揮できない状態

特徴について

メトホルミンは、単独で使用した場合に低血糖を起こしにくいほか、体重増加しにくい特徴があります。

メトホルミンの副作用

メトホルミンの主な副作用は

乳酸アシドーシス
胃腸症状
低血糖
・発疹
・頭痛

などです。ここでは、乳酸アシドーシスと胃腸症状についてくわしくお話しいたします。

乳酸アシドーシス

メトホルミン副作用 乳酸アシドーシス

乳酸アシドーシスが起こることはまれですが、重大な副作用なので注意が必要です。

メトホルミンを服用していると、糖新生が抑えられます。糖新生とは、糖質以外の物質から糖を作ることです。そして、この糖質以外の物質の1つが乳酸です。

実は、糖新生が抑えられると乳酸が体の中に溜まり、血液中に増えすぎることがあります。血液中の乳酸が以上に増えると血液が酸性になり、乳酸アシドーシスを起こすのです。

乳酸アシドーシスになると吐き気や下痢、腹痛などの胃腸症状や倦怠感、筋肉痛といった症状が起きます。最終的には昏睡状態になる可能性もあるため、異常を感じたらすぐに医療機関にかかりましょう

胃腸症状

メトホルミンの副作用である胃腸症状は、乳酸アシドーシスの症状と見分けがつきにくいですが別物です。

副作用の胃腸症状は多くの人に起こり、一時的なものだといわれています。

とはいえ、胃腸症状が乳酸アシドーシスによるものなのか、薬の副作用なのかわからず不安に感じることもあるでしょう。その場合は、自己判断で薬を減らしたりせず、主治医に相談してくださいね。

知っておきたい禁忌事項と注意点

・乳酸アシドーシスになったことのある方
・腎臓、心臓、肺、肝臓に機能障害のある方
・アルコールを多量に飲む方
・高齢者

上記のいずれかに当てはまる方は乳酸アシドーシスを起こしやすいため、メトホルミンの服用は禁忌とされています。

また、造影剤を使う検査や病気の際にも注意が必要です。

造影剤を使う検査に注意

知っておきたい注意点〜禁忌事項など〜

検査でヨード造影剤を使用すると、腎機能が低下し乳酸アシドーシスを引き起こすおそれがあります

そのため、造影剤を使った検査を受ける場合は、前後2日程度メトホルミンの内服を中止するのが一般的です。

ただし、自己判断での減薬や休薬は禁物です。検査前に、医師にメトホルミンを服用していることを伝えて、指示を仰いでください。

病気の時の注意点

メトホルミンは血糖値を下げる薬なので、病気で食事が食べられない時に服用すると、血糖値は下がり過ぎる可能性があります。もし病気の際は、主治医に薬の量を相談してください。

ご飯が食べられない場合に服薬をどうするか、あらかじめ主治医と相談しておくと安心ですね。

メトホルミンを飲むと痩せるって本当?

メトホルミンを飲むと痩せる、というのは語弊があります。

そもそもメトホルミンの働きは、肝臓で糖をつくる働きや腸で糖を吸収する働きを抑え、血糖値を下げることです。そして痩せるためには、摂取エネルギーが消費エネルギーを下回り、糖質の摂取量を適量にする必要があります。

実は、糖質の多い食事で血糖値が急上昇するとインスリンが多く出て、余った糖質を中性脂肪に変えてしまいます。そのため、血糖値を下げる働きのあるメトホルミンを飲むと、痩せやすくなる可能性があるのです。

さらにメトホルミンには食欲を抑える働きもあるため、摂取エネルギーが減って痩せることにつながるかもしれません。

とはいえ、メトホルミンはあくまでも糖尿病治療のための薬です。健康的にダイエットを行うには、食事や運動などの生活習慣を見直すことが最善ですよ。

通販でも買えるのか

メトホルミンは病院せ処方を

たしかに、通販でメトホルミンを販売していることはあります。

ただし、くり返しになりますがメトホルミンはあくまでも糖尿病の治療をするための薬です。

健康な方が自己判断での服用を行うと、副作用などを引き起こす可能性があります。

糖尿病の方は、自分で薬の量を調整すると副作用を引き起こしたり血糖コントロールが難しくなったりします。必ず主治医の指示を守って、服用しましょう。

まとめ

以上、メトホルミンは幅広い作用によって血糖値を下げる薬とわかりました。メトホルミンは2型糖尿病の治療に使われます。

メトホルミンは単独で内服すると低血糖を起こしにくく、体重が増加しにくいという特徴があります。

なお、主な副作用は乳酸アシドーシスや胃腸症状です。倦怠感や筋肉痛がある場合は、乳酸アシドーシスを起こしている可能性があります。すぐに医師に相談しましょう。

また、メトホルミンは造影剤を使用する場合や病気の時は、薬の中止や薬の量を減らす必要があります。あらかじめ医師にどのように対応すればよいか相談しておくと安心ですね。

それでは当記事を参考に、メトホルミンの効果や注意点を知っていただければ嬉しいです。

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参考文献
国立国際医療研究センター(糖尿病情報センター)血糖値を下げる飲み薬 ビグアナイド薬を服用している方へ
医学情報科学研究所(2016)薬がみえるvol.2 第1版 メディックメディア 26-27
中山書店 看護のための最新医学講座8 糖尿病と合併症

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