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糖尿病のおやつに和菓子は良いの?

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糖尿病のおやつに和菓子は良いの?

当記事の執筆は、管理栄養士  白石香代子が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

「和菓子は健康に良さそうなイメージがあるから、糖尿病でも食べていいよね」

日本の伝統文化ともいえる和菓子。季節感のあるものや地域毎の特徴が表されたものなど、目で見ても楽しめますよね。

そんな和菓子ですが、材料に使われる小麦粉やもち米、小豆などが血糖値に影響することがあります。

そこで今回は、糖尿病と和菓子について解説することにしました。

糖尿病に安心な和菓子から簡単に作れるレシピまでご紹介しますので、ぜひとも最後までお読みいただければ幸いです。

そもそも糖尿病でお菓子を食べて良いのか

そもそも糖尿病でお菓子を食べて良いのか

基本的にはお菓子は控えるようにします。なぜなら大半の菓子には砂糖が多く含まれているからです。

砂糖の糖質は分解されてブドウ糖となり、腸から吸収されて血液中に入ります。糖が多い(血液中のブドウ糖が多い)と当然血糖値は上がりますので、糖尿病では甘いお菓子は食べない方がよいのです。

しかし、「我慢が辛い…」「我慢した反動で羽目を外したことがある」など、お菓子を控えることが逆にストレスになったり、過食に繋がったりする場合もあります。

そのようなときは、血糖値に影響が及ばない範囲内で、おやつを食べてもよいですよ。ですが、血糖コントロールが上手くいっていることが前提となります。

和菓子は安心なのか

見落としがちですが、和菓子には血糖値を上げる要因となるものが含まれますので、決して安心とは言えません

例えば大福やおはぎにはもち米、どら焼きやたい焼きでは小麦粉など糖質が多く含まれる食材が原料に使われています。また餡の小豆(ゆで)自体も糖質はゼロではなく、1カップ(150g)あたり約19gの糖質が含まれています。

そのため血糖値の観点では、和菓子は控えめにして欲しい食べ物のひとつです。

どうしてもお菓子を食べたい時はどうする?

どら焼き

具体的な方法を3つご紹介します。

①時間を決めて食べる(昼間)

夕食後から寝る前にお菓子を食べると、活動量の低い夜間はエネルギーの消耗が少ないため血糖値は下がにくく、血糖コントロールの乱れにつながるリスクがあります。食べるのは昼間にしましょう。

また食後3-4時間ほど経過(血糖値が落ち着いてくる時間帯)してから、食べるようにします。

食事によりインスリンはすでに分泌さています。仮に食後すぐにお菓子を食べた場合、追加のインスリンが必要となり、体内の分泌量をはるかに超えてしまうため、血糖値はさらに上昇し下がりにくくなるのです。

ですので、例えば12時に昼食を食べる場合は午後の3時から4時を目安にしましょう。

②1日1回まで

上記でお菓子を食べる時間をお伝えしましたが、朝昼2回OKではありません。なぜならお菓子のカロリーが余剰となり、摂取エネルギーが増え、体重が増える可能性があるからです。

体重が増えBMI(※)が高くなると、HbA1cが上がる可能性が生じますので、お菓子は1日1回までとします。

(※)肥満度を表す体格指数と言われるものです。

③糖質の少ないものが望ましい

可能な限り糖質の少ないものを選ぶと、血糖値の上昇は最小範囲内ですみます。低糖質なナッツ類やヨーグルト(無糖)を選ぶと良いです。

なお果物は80kcalまでとし、量を決めて食べましょう。

参考記事:ナッツ類と血糖値の関係〜見落としがちな点をシンプルに解説〜
参考記事:糖尿病に果物は良い悪い?血糖値をあげにくいフルーツの食べ方を紹介

糖尿病で和菓子を食べるには時間と量が大切

糖尿病で和菓子を食べるポイントは時間と量

和菓子を食べる時間につきましては、すでにお伝えしたように食後3-4時間ほど経過してからにします。

そして砂糖や米、小麦粉などの原料からもお分かりいただけるように、和菓子は血糖値を上げる食べ物です。なので量が大切になります。

和菓子の量については、2つのパターンを例に挙げてご紹介していきますね。

①少量でもいいので毎日和菓子が食べたい場合

間食として血糖値に影響を与えない範囲内(糖質10g以内)で、楽しむようにします。参考までに、表でご紹介しますね。和菓子の糖質10g目安

②和菓子を1個食べたい場合

例えば饅頭のように約150-200kcal、糖質50gほどのものでしたら、週に3日程度であれば、ご飯の代わりに置き換えても大丈夫です。

れはアメリカの糖尿病協会の発表を元にしていますが、あくまでも血糖コントロールが良い場合を想定しています。

参考記事:糖尿病に間食&おやつはダメ?現役栄養士が徹底指導
参考記事:わらび餅のカロリー・糖質は高い~ダイエット中もOKな手作りわらび餅もご紹介~

糖尿病にお勧めの和菓子を紹介

上記で和菓子の糖質10gがどのくらいなのかをお示ししましたが、少ない…と感じたも多いでしょう。そこで活用していただきたいのが低糖質スイーツです。

スーパーで低糖質のお菓子をよく見かけるものの、実際のところ和菓子は少なめです。そこで、通販とコンビニで見つけた和菓子をご紹介します。

通販の低糖質ようかん

低糖質ようかん

ENDOの「低糖質でおいしいようかん」は、1個あたり60kcalで糖質は8.7gしかありません。なめらかな食感と爽やかな甘さが楽しめます。

誰でもカンタン!和風ゼリーのレシピ

それでは自宅で簡単に作れる、カロリーと糖質を控えた抹茶ゼリーのレシピをご紹介します。

シンプル抹茶ゼリー

【材料】〜作りやすい分量〜
・甘味料(※)    大さじ2

・抹茶パウダー 大さじ1
・粉ゼラチン   5g

 

【作り方】
①耐熱のボウルに熱湯300mと甘味料を入れてよく混ぜる。
②①に抹茶パウダーと粉ゼラチンを加え、溶けるまでさらによく混ぜ合わせる。
③②をカップやバットに流し入れ、あら熱が取れたら冷蔵庫で冷やし固めて完成。

※)今回のレシピでの甘味料はステビアヘルスホワイトを使用して作っています。

参考記事:植物由来の天然甘味料「ステビア」とは〜味・効果・安全性など徹底解説〜

糖尿病の人にあげるお菓子は何が良い?

「お菓子が好きな友達にちょっとした贈り物をしたいけど、血糖値が気になると言っていたなぁ」

お付き合いなどでお菓子を用意するケースもあると思いますが、お相手が糖尿病を患っている場合、どうしようか悩みますよね。

実は贈り物にも良い、糖質控えめの和菓子があります。

一押しはシャトレーゼの和菓子

日本だけではなく海外でも展開している人気菓子店のシャトレーゼには、低糖質のどら焼きがあります。一般的などら焼きと比べて糖質は86%カット、1個あたり5.3gで106kcalしかありません。

冷凍販売の商品ですので日持ちもしますし、食べられる時に楽しんでいただくのも良いですね。

シャトレーゼ 糖質86%カットのどらやき

まとめ

以上、糖尿病と和菓子について、ご紹介しました。

糖尿病では基本的にお菓子は控えめにしますが、原料に砂糖や米、小麦粉などの多い和菓子も同様なことがおわかりいただけたと思います。

しかし、お菓子を控えることが逆にストレスになるような場合は、血糖値に影響が及ばない範囲内でおやつを食べるのはOKです。そのためには血糖コントロールが上手くいっていることが前提となりますのでお気をつけください。

そして饅頭のような和菓子を1個食べたい場合、150-200kcal、糖質50gほどのものでしたら、週に3日程度であれば、ご飯の代わりに置き換えても大丈夫です。

また少量でも毎日何かしらの和菓子が食べたい場合は、間食として血糖値に影響を与えない範囲内(糖質10g以内)で、楽しむようにしましょう。

低糖質を控えた抹茶ゼリーも試してみてくださいね。

それでは、当記事があなたのお役に立てると嬉しいです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは血糖値や体重、運動や食事の記録がカンタンにできます。日々の血糖コントロールにてぜひ活用してみてくださいね。
シンクヘルスの紹介

 

■参考文献
農林水産省 和菓子
検査値に基づいた栄養指導 新改訂版 せんぽ東京高輪病院 足立香代子/著 チーム医療出版
厚生労働省 e-ヘルスネット BMI

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