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ニラの栄養と効能効果~健康によいが食べすぎに注意~

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ニラの栄養と効能効果

当記事の執筆は、管理栄養士  前間弘美が担当しました。
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独特な香りが特徴のニラ。

ニラはもともと中国原産の野菜で、日本では平安時代から栽培されていたと記録されています。実はニラの旬は、春先から初夏にかけてですが、最近では品質改良もされ1年中スーパーで見かけるようになりましたね。

そこで今回は、ニラの栄養と効能についてわかりやすくお伝えいたします。

ニラを使った栄養満点な簡単レシピもご紹介しますので、最後までお付き合いください。

ニラの栄養と効能効果

ニラの栄養と効能効果

緑黄色野菜(※)に分類されるニラは、マルチビタミン野菜と呼ばれるほどビタミンが豊富で、さらにミネラルや食物繊維もバランスよく含まれます

(※)ほうれん草や人参など、可食部100gあたりカロテン含量が600㎍(マイクログラム)以上の野菜をいいます。

それでは、さっそく効能と共に順に解説していきましょう。

緑黄色野菜の中でもトップクラスのβ-カロテン量

ニラに含まれるβ-カロテンの量は、緑黄色野菜の中でも上位です。β-カロテンは体内でビタミンAに変換される栄養素で、目を乾燥から守り視力を調整してくれます。

強い抗酸化作用をもつビタミンE

ニラには、脂溶性ビタミンに分類されるビタミンEも豊富です。ビタミンEは、強い抗酸化作用があり皮膚の代謝を高めるので、老化やシミを防ぐ効果が期待できます。

アリシンが吸収を高めるビタミンB1

疲労回復に効果があるビタミンB1も、ニラには含まれますビタミンB1は熱に弱く調理中に失われやすいのですが、ニラに含まれるアリシン(※)は、ビタミンB1の吸収を高めるため加熱しても効率よく摂取できるでしょう。

(※)ニラやニンニクに含まれている特有のにおい成分です。殺菌作用があり、疲労回復や血を固まりにくくする効果も。

参考記事:らっきょうの栄養効果はすごい!~食べるポイントについても徹底解説~

ビタミンCで美肌に

ビタミンCは、ストレスや風邪に対する抵抗力を高めるほか、皮膚の元となるたんぱく質のコラーゲンを作る働きから美肌効果も期待できます。

神経を安定させるカルシウム

カルシウムは、私たちの体に最も多く含まれるミネラルで、骨や歯の成分となる他に血を固まりやすくする効果や神経を安定させる働きがあります。

スムーズな排便を促す食物繊維

ニラに含まれている食物繊維の大半は、不溶性食物繊維です。不溶性食物繊維は水に溶けない食物繊維で、便のカサを増やしてくれるため、大腸が刺激されることでスムーズに排便する効果が期待できます。

参考記事:アボカドのカロリーと糖質量〜ダイエットでの注意点を含めシンプルに解説〜
参考記事:イチゴのカロリーと糖質量は少ない〜栄養素やとっておきのレシピも紹介〜

ニラは食べすぎると体に悪い?

結論から申し上げますと、ニラは食べすぎると体に悪いです。なぜなら、ニラのにおい成分であるアリシンは刺激が強いため、食べすぎると胃腸の調子が悪くなってしまうからです。

さらに、ニラに含まれる不溶性食物繊維は摂りすぎる便秘がひどくなる可能性も。栄養豊富なニラですが、食べすぎには注意が必要といえますね。

一日の摂取量の目安

ニラは、1日1束(約100g)を目安に食べるとよいでしょう。というのも、緑黄色野菜であるニラを1束食べることにより、1日に必要な緑黄色野菜の摂取量(※)を8割も満たせるからです。

(※)厚生労働省が定める「健康日本21」では、生活習慣病などを予防して健康な生活を維持するために「野菜を1日350g以上(うち、緑黄色野菜120g以上)食べましょう」としています。

またニラだけでなく、他の野菜や食材からもバランスよく栄養を摂ることが大切といえます。

【加熱・生・ゆで】栄養を活かした調理方法はどれか

【加熱・生・ゆで】栄養を活かした調理方法はどれか

ニラは、鮮度が良ければナムルなど生で食べるのが一番オススメです。

なぜなら、ニラに含まれるビタミンB1やビタミンCは、加熱調理により失われやすいからです。ちなみに、ニラの根元の白い部分にはビタミンB1の吸収を高めるアリシンが豊富に含まれており、細かく刻むことでアリシンが増えます。

ただしニラには独特の匂いがあるので、生で食べにくい方は大きめにカットして短時間で加熱調理するのもよいです。なお、ニラの葉先にはβ-カロテンやビタミンEが豊富に含まれています。ついつい切り落としてしまいがちなので、電子レンジで丸ごと加熱するといいですね。

次に、ニラの生と茹でた状態での栄養素を比べてみましょう。

ニラ 栄養
*100gあたり

このように、ビタミンB1とビタミンCは、生よりゆでた方が低くなります。なぜなら、ビタミンB1とビタミンCは水溶性ビタミンであり、ゆで汁に流れ出てしまうためです。

一方、脂溶性ビタミンであるβ-カロテンやビタミンE、他にもカルシウムや食物繊維は、茹でても減りません。

さらに、脂溶性ビタミンは油と一緒に摂ることで吸収率が上がるので、油で炒めると効率よく摂取できます。自分の摂りたい栄養素によって調理法を変えるとよいでしょう。

栄養満点!ニラを活用した簡単レシピ

ニラと相性のよい豚肉を使う炒め物をご紹介します。

ニラに含まれるアリシンは、豚肉に含まれるビタミンB1の吸収を助けてくれます。アリシンが豊富なニラの根元の白い部分も、一緒に使ってくださいね。

【ニラと豚肉の炒め物】
【ニラと豚肉の炒め物】

【材料】~2人分~
・ニラ   1束(100g)
・豚もも肉 100g
・卵    2個
・ごま油  大さじ1
(合わせ調味料)
・中華だし 小さじ1
・塩    少々
・こしょう 少々
・醤油   小さじ1/2


【作り方】

①ニラは、水でよく洗い3cm幅にカットし、ニラの白い部分はみじん切りにする。豚もも肉は、一口大にカットする。
②ボウルに卵を割りほぐしておく。
③合わせ調味料を混ぜておく。
④熱したフライパンにごま油を入れ、炒り卵を作り皿にうつす。
⑤④のフライパンで豚もも肉を炒めて、豚もも肉の色が変わったらニラを加えてサッと炒める。
⑥調味料で味をととのえた後、④の卵を入れ軽く混ぜたらできあがり。

まとめ

以上、緑黄色野菜に分類されるニラは、β-カロテンやビタミンC・カルシウム・食物繊維などが含まれ、栄養豊富な野菜であることがわかりましたね。

疲労回復効果の期待できるニラですが、におい成分の強いアリシンや不溶性食物繊維も含まれるため、食べすぎると胃腸の調子を悪くするので注意が必要です。1日1束が目安になります。

また、ニラのビタミンを最も効率よく摂るには、生で食べるのがオススメです。食べにくい方は、ニラを大きめにカットして短時間で加熱調理しましょう。

今回の記事を参考に、日々の食事にニラをうまく取り入れていただけると嬉しいです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは血糖値や体重、運動や食事の記録がカンタンにできます。日々の血糖コントロールにてぜひ活用してみてくださいね。

 

参考文献
日本食品標準成分表 2020年度版(八訂)
カロリーSlism  TOP
厚生労働省 e-ヘルスネット
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット
独立行政法人農畜産業振興機構 にら
JA佐久浅間 ニラ味噌
公益財団法人 埼玉県学校給食会 にら
厚生労働省 栄養・食生活

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