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ビーツの栄養に秘められた驚きの効能とは~効果的な食べ方もご紹介~

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ビーツの栄養と効果~美容に良い成分からお手軽レシピまでご紹介~

当記事の執筆は、管理栄養士  前間弘美が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

ビーツは、カブのような丸い形と鮮やかなピンク色が特徴の野菜です。

美容に良い成分をはじめ、数多くの栄養素を含むため「スーパーフード」と呼ばれるほどです。

一般的なスーパーではあまり見かけることがないので、どのような栄養が含まれているのか、どうやって調理すればおいしく食べられるのか、気になる方も多いと思います。

そこで今回はビーツに含まれる栄養と効果、さらに効率よく栄養をとる食べ方について解説します。おいしく簡単に作れるレシピもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

ビーツの栄養成分と効果

ビーツには様々な栄養が豊富に含まれていますが、主な栄養成分としてはカリウムなどのミネラルやビタミン食物繊維一酸化窒素です。一酸化窒素は、初めて名前を聞くという方も多いのではないでしょうか

では、それぞれの働きについて解説いたします。

むくみを解消するカリウム

カリウムは体にある余分な塩分を外に出す働きがあり、むくみの解消に役立ちます。

私たちの体は、塩分を多く摂ると水分を溜めこもうとして、むくみがでてしまうのです。顔や足にむくみが出ると、見た目が気になる方もいらっしゃるでしょう。そこでむくみやすい方は、ビーツのようにカリウム豊富な食材を習慣的にとると良いですよ。

体の調子を整えるビタミン

ビーツに含まれる主なビタミンはビタミンB6葉酸です。

ビタミンB6は酵素(※)の働きを助ける成分で、アミノ酸や脂質の代謝に関わっています。
(※)酵素は私たちの体の中で、栄養素の吸収、分解、代謝を助ける重要な役割をもっています。

また、皮膚を強くし免疫力を維持する効果もあるため、健康な毎日を送る上では欠かせない栄養成分です。

一方、葉酸は私たちの体中に酸素を運ぶ赤血球を作るうえで重要な役割を担っています貧血といえば鉄分を思い浮かべる方も多いかと思いますが、鉄分だけではなく葉酸もしっかりとる必要があります。

特に、月経のある女性は貧血になりやすいため鉄分と一緒に葉酸も積極的に摂りましょう

便秘の人の味方!食物繊維

食物繊維は便秘を解消する効果があり、「第6の栄養素(※)」と言われています。
(※)私たちの体の健康維持に欠かせない、炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルを5大栄養素と呼びます。

食物繊維は水溶性と不溶性の2種類があり、ビーツに含まれているのは主に不溶性食物繊維です。不溶性食物繊維は、便の量を増やして腸を刺激することで便通を促し、便秘を解消する効果があります。

ちなみに、水溶性食物繊維は水分を吸収してゼリー状になり、脂質や糖などを取り込んで体の外に出す働きがあります。

食物繊維は血糖値の急上昇を抑えるので、糖尿病など生活習慣病の予防にも役立つのです

血管を柔らかくする一酸化窒素

ビーツには硝酸塩が含まれており、一酸化窒素はこの硝酸塩から発生する栄養成分です。一酸化窒素には、血管を広げて血圧を下げることで血管が固くなってしまうのを防ぐ効果があります。

血圧が高い状態が続き血管が固くなると、動脈硬化などを引き起こしてしまう可能性があるため、血圧が気なる方にはオススメですよ。

また、アスリートや運動をする方の間では、一酸化窒素の働きにより全身へ酸素や栄養を供給してパフォーマンスの向上が期待できる、と話題になっています。

運動が趣味で、より良い記録を出したいと思う方はぜひビーツを食事に取り入れてみても良いかもしれません。

ビーツが美容に良いと言われる理由

ビーツが美容に良いと言われる理由

ビーツは「飲む血液」とも言われており、ご紹介した栄養成分の他にも鉄分をはじめ体に良い成分が多く含まれています。

特に、美容が気になる女性に嬉しい「便秘解消」「むくみ解消」などの効果が期待できる栄養成分を含んでいることが、ビーツは美容に良いと言われる理由です。

ビーツを食べると痩せるって本当?

ビーツを食べると痩せるって本当?
ビーツに含まれる食物繊維の働きによって、便秘が解消してぽっこりしていたお腹がスッキリすることはあるでしょう。ですが、ビーツ「だけ」を食べていれば痩せるとは限りません。

健康的に痩せるためには「適切な食事と適度な運動」が基本です。1日3食、バランスのとれた食事と運動習慣をつけることを心がけましょう。

ビーツの食べ過ぎは体に悪いのか?

実はビーツはほうれん草の仲間で、シュウ酸というえぐみ成分を含んでいますすぐに悪影響があるというわけではありませんが、尿中にシュウ酸が増えると尿路結石になってしまう可能性があります。

一度に大量に食べるのではなく、適量を継続的に食べることが良いでしょう。

参考記事:ほうれん草の栄養成分が健康を後押し~効果的な食べ方やレシピもご紹介~

色素は体に悪い成分か?

色素は体に悪い成分か?
ビーツの色は、普段食べている食材にはない鮮やかな色をしているので、はじめて見る方は少し戸惑うかもしれません。ですが、ビーツの色素はアンチエイジング効果がありとても体に良い成分なのです。

ビーツの色素はベタレインと呼ばれ、強い抗酸化作用を持ちます。ベタレインは体の細胞が傷つく「酸化ストレス」を取り除き、さびにくい体づくりに効果的です。

また、ベタレインの抗酸化作用は糖尿病予防にも良いと言われています。酸化ストレスは糖尿病を引き起こす原因と考えられており、ベタレインの抗酸化作用により酸化ストレスを取り除くことで糖尿病を予防する可能性があります。

様々な可能性を秘めているベタレインに今後も注目です。

ビーツの栄養がしっかりとれる食べ方

それでは、体に有益なビーツの栄養素を知ったところで、これらを無駄なく効率的にとる方法をご紹介します。

シュウ酸が気になるときは茹でてから食べる

ビーツのえぐみが気になるときは、軽く茹でてから食べると良いですよ。えぐみのもとであるシュウ酸は茹でると減らせるため、ひと手間かけるとおいしく食べられます。

熱に弱いビタミンも含まれていますので、茹で時間は短めがオススメです。

皮ごと調理する

皮ごと調理する
皮をむいて茹でると、ゆで汁に色素が流れ出てしまいます

また、皮をむくことでまな板にビーツが触れる回数が増えると、栄養素を含んだ色素がまな板についてしまいます。ビーツの色素を無駄なく摂るためには、皮ごと調理することがおすすめです。

効率的にとれるお手軽レシピをご紹介

ビーツのレシピにはスムージーやスープなど様々ありますが、今回は手軽に食べることができるレシピをご紹介します。

【ビーツのピクルス】

【材料】~3人前~
ビーツ  1個
お酢   ビーツが浸かるくらい
ラカント 大さじ1
塩       少々

【作り方】
①ビーツを皮ごと食べやすい大きさに切って、沸騰したお湯で軽く茹でる
②お酢、ラカント、塩を混ぜたピクルス液に茹でたビーツを入れて一晩おく 

【ポイント】
・つけ汁は茹で卵を漬けたり、ポテトサラダを作るときに使うと色鮮やかで〇

まとめ

ビーツは、ビタミンやミネラル、食物繊維、今注目の一酸化窒素やベタレインという抗酸化作用が強い色素を含んでいるため、健康と美容に良いスーパーフードです。

なお、えぐみ成分であるシュウ酸も含んでいることから、生で食べるよりも一度茹でて調理したほうがおいしく食べられますご紹介したピクルスは、保存もきくので一度作っておけば長く楽しむことができます。

生のビーツはなかなか手に入りにくいですが、最近では水煮になったものをネットショップで手軽に手に入れられるので、ぜひお試しください。

それでは当記事を参考にビーツの栄養を上手に取り入れて、健康で美しい毎日をお過ごし下さい。

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【参考文献】
文部科学省 食品成分データベース
厚生労働省 e-ヘルスネット 

公益社団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット 
日本スポーツ栄養協会 ビートジュースのメリットとリスクに関する系統的レビュー
旭川医科大学 尿路結石症の食事(再発防止)
公益財団法人日本農芸化学会 植物色素ベタレイン—分布,生合成および生理機能謎に包まれた多機能性植物色素
一般社団法人日本スーパーフード協会 スーパーフード

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