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血糖値とは〜正常値・下げる方法・年齢別の目標数値などをわかりやすく解説〜

「血糖値が高いから気をつけましょう、と言われた…」

健診の検査項目のひとつ、血糖値。血糖値は身体の健康状態を知る一つの目安になるものです。

しかし、そもそも血糖値って何なのでしょうか。

そこで今回は、血糖値の数値から世代別の目標値までわかりやすくご紹介します。

さらに血糖値を下げる食事ポイントもお教えしますので、ぜひ日々の食生活に取り込んで、健康な生活を送っていただければと思います。

血糖値とは

血糖値とは、血液中のブドウ糖の量のことです。血液1dl(デシリットル)中に含まれるブドウ糖mgを 「mg/dl」(ミリグラムパーデシリットル) という単位で表します。

ブドウ糖は食べ物に含まれる糖質が消化されることによって作られ、その後、腸から血液に入ります。そのため、血糖値は特に食事の影響を受けやすく、食後に上昇するのです。

血糖値が高いとどうなる【高血糖】?

高血糖とは、血液中のブドウ糖が多い状態のことです。高血糖状態(※)が続くとブドウ糖により血液がドロドロになり、血流が悪くなることで、糖尿病につながるおそれがあります。

(※)高血糖状態とは、血液中のブドウ糖の量を調整するインスリンというホルモンの分泌が不足したり働きが悪くなったりすることで、血液中に糖が増加した状態が続くことを言います。

参考記事:糖尿病とはどんな病気?〜症状・原因・治療などをわかりやすく解説〜

血糖値が低いことによる影響【低血糖】

低血糖とは、血糖値が必要以上に下がりすぎた状態のことを言います。

脱力感や動悸、頻脈や不安などの症状が現れ、さらに血糖値が低下すると頭痛や目のかすみなどが現れます。進行すると意識障害や周りの声かけに反応できない昏睡状態に陥ることも。

原因として最も多いのは、薬の効きすぎによるものです。糖尿病の治療の一つ、薬物療法を行っている糖尿病患者さんが、激しい運動をしたり食事を抜いたりすると、通常より薬が効きすぎ、血糖値が下がりすぎることがあります。

一般的に、血糖値が60mg/dlほど低下すると症状が現れます。個人差はありますが、日常生活に支障が出るような症状になるケースもあるので注意が必要です。

*血糖値の正常値(基準値)

血糖値はどのくらいの数値が良いのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

数値の基準には空腹時血糖が使われる

検査の前日に夕食を食べてから10時間以上あけ、空腹の状態で測定した血糖値を「空腹時血糖」といいます。

血糖値は食事の影響を受ける値ですので、空腹の状態では最も低い血糖値が測定されます。

そのため、糖尿病の診断や治療効果を知る一つの基準となるのが、空腹時血糖値です。

一般的な血糖目標値

空腹時血糖値が110mg/dl未満、食後2時間後血糖値(※)が140mg/dl未満が正常範囲で、この数値が目標値となります。

(※)正式には、ブドウ糖負荷試験(75gのブドウ糖を含んだ液を飲んで30分毎に血糖値を測る検査)で、2時間後に測定した数値

血糖値の平均数値はいくら?

過去1〜2ヶ月の平均的な血糖値を表す検査値をHbA1cといいます。血糖コントロールの状態を知り、診断や治療に活かすために測定されます。

HbA1cの基準値は4.6〜6.2%で、5.5%以下が目標値です。

なお、年代別のおおよその平均値は下記をご参照ください。

年代別の血糖値の平均数値

糖尿病型と糖尿病の判定基準

空腹時血糖値が126mg/dl以上、食後血糖値が200mg/dl以上となると、糖尿病型となります。正常型と糖尿病型の中間が、境界型(※)です。

(※)境界型は糖尿病予備軍とも呼ばれ、糖尿病になる一歩手前の状態のことをいいます。

血糖値を用いた糖尿病の判定基準

正常高値とは、血糖値は正常範囲内ではあるけれども数値としては高く、注意が必要な状態です。

そして、HbA1cは6.5以上で糖尿病の領域(糖尿病型)に入ります。

血糖値と関連したHbA1cの表す状態

【糖尿病の判定】
①早朝空腹時血糖値126mg/dl以上
②75g糖負荷試験(OGTT)2時間値200mg/dl以上
③随時血糖値200mg/dl以上
④HbA1c6.5%以上

①〜③のいずれかと④が確認された場合→「糖尿病」と判定 ①〜④のいずれかと、「口渇、多飲、多尿、体重減少などの症状」もしくは「確実な糖尿病網膜症」が確認された場合→「糖尿病」と判定

参考記事:糖尿病網膜症とは?症状・治療・予防までをわかりやすく解説

各世代別の血糖コントロールの目標値

年齢や世代によって、血糖コントロールの目標値は異なります。

小児思春期の血糖コントロールの目標値

生まれてから思春期までが小児期です。(8歳頃から17歳・18歳頃までの時期を思春期と言います)

この時期の血糖コントロールの指標の一つは、「高血糖の症状(疲れやすい、のどが渇くなど)が見られないこと、重い低血糖の症状もないこと」です。

小児・思春期1型と糖尿病のガイドラインでは、この時期の適切な血糖コントロールの目標値を下記のように定めています。

小児思春期のステージ別血糖値の目標

成人の血糖コントロールの目標値

20歳頃〜64歳までが成人期にあたります。

この世代は、仕事や結婚などにより生活に環境の変化が起こることが特徴です。場合によってはストレス、お酒やタバコ、運動不足や食生活の乱れなどが生じる方も多く見られます。

そのため生活習慣病である糖尿病を、最も引き起こしやすい世代でもあるのです。成人期の血糖コントロールは、主にHbA1cで判断されます。

成人の血糖値コントロールに絡んだHbA1cの目標値

成人の血糖値コントロール目標

高齢者の血糖コントロールの目標値

65歳以上が高齢期です。身体の健康状態、精神的なストレスの有無、1人暮らしかどうかと言った社会的な条件で、体調に個人差が生じやすい世代でもあります。

高齢期の血糖コントロールも成人期と同様で、HbA1cが重視されます。高齢期はさらに、その方の健康状態によって血糖コントロールの目標値が変わることも特徴です。

高齢者の血糖値コントロール目標

※ADLとは
(※1)ADLとは、Activities of Daily Livingのことで、日常生活の動作のことです。「起きる・座る・移動する・乗りものに乗る・食事をする・着替える・排泄する・入浴する・身支度をする」などを指します。

ADLには、基本的ADLと手段的ADLの2種類があります。

基本的ADL:着衣、移動、入浴、トイレの使用など
手段的ADL:買い物、食事の準備、服薬や金銭管理など

(※2)重い低血糖症状が心配される薬の服薬があるかどうかの確認が必要です。

妊娠期の血糖コントロールの目標値

妊娠中の糖代謝異常には、妊娠前から糖尿病が罹患しているケースと、妊娠中に発見されるケース(妊娠糖尿病もしくは妊娠中の明らかな糖尿病)との2つがあります。

妊婦の高血糖は胎児への健康の影響が大きいため、血糖コントロールは厳格に行われます。

妊娠期の血糖値コントロール目標

参考記事:妊娠糖尿病とは?〜原因から予防・治療までをシンプルに解説〜

~一言メモ~
グリコアルブミン(GA)は2週間ほどの血糖変動がわかるものです。HbA1cは妊娠中の鉄分不足の影響を受けて数値が変化しやすいですが、グリコアルブミンにはあまり影響がありません。

血糖値測定器

空腹時血糖値やHbA1cは採血の後、病院内専用の測定器で解析され、数値がわかります。

一方、自分で簡易的に測定できるものもあります。それが自己血糖測定器です。一般的には、専用の針を用いて手の薬指の血液を少量取り、1日数回、血糖値を測ります。

自己血糖測定器は今の血糖値がどうなのか、注射薬の量や打つタイミングは適切なのか等を知ることができる、治療に役立つ機器です。

針なしはある?

「自分で測るのには抵抗が…」というあなた。

持続血糖測定器という針を用いないタイプの測定器もあることを、知っておきましょう。

血液ではなく、皮下間質液(細胞の液体成分)中のブドウ糖濃度を連続して測定し、24時間の血糖の変化や動きを確認できるものです。

血糖値スパイクが起こっていないか、寝ている間に低血糖はないか等、自分では測れない血糖の変動が把握できます。

詳しい機器などは、糖尿病を専門に扱う医師に聞いてみるとよいでしょう。

血糖値スパイク(食後高血糖)に気をつけよう

食事をした後の血糖値が異常に高くなることを、「血糖値スパイク」または「食後高血糖」といいます。

参考記事:食後に注意!血糖値スパイクとは?原因と予防を初心者でもわかるよう解説

下の図に示すように、血糖値スパイクには食後血糖値が急上昇して降下するタイプと、食後血糖値が長い時間が続くタイプの2通りがあります。

血糖値スパイクにおけるグラフ

血糖値スパイクで上昇した血糖値は、時間をかけて徐々に下がるため、空腹時血糖値の測定では発見されにくいのが特徴です。

しかし1日の血糖値は全体的に高めなため、HbA1c(過去1-2ヶ月の平均的な血糖値)が徐々に高くなる可能性があります。そして、「気がついたら糖尿病予備軍だった…」ということも。

そして血糖値スパイクの特徴的な症状に食後の眠気や疲れがあります。「そういえば、食後はよく眠くなる」というあなた。一度、専門医に相談することをおすすめします。

参考記事:HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)とは?基準値とコントロール方法を解説〜

血糖値を下げるには?~食べ物や飲み物に気を配ろう~

血糖値を上げる栄養素は糖質なため、まずは糖質オフを意識してみましょう。

そこで糖質が多く含まれている主食に注目してください。ご飯、パン、麺などの糖質量は意外と多いです。

血糖値コントロールにおける主食の糖質量

ご飯は大盛り、パンは間食で食べる、麺は替え玉…というような食事を行っていると、1日の糖質量はすぐに300gから400gを超えてしまいます。

まず1日の糖質量について、男性は250g、女性は200gを超えないように心かげることを意識しましょう。

ご飯を一口減らす、パンは5枚切りから6枚切りに変えるといった工夫がおすすめです。1食毎に今までよりも10%程度減らしてみましょう。

糖質の量を減らして、血糖値を大きく上げないような食事を心がけることが大切です。

次に飲み物ですが、甘いジュースやスポーツドリンクには砂糖がたっぷり含まれており、血糖値を上げる要因となります。

飲み物はお茶や水を中心に、ジュースは無糖のものを選ぶと安心です。

参考記事:糖尿病に効果のある飲み物は?水から身近なジュースまでわかりやすく解説

血糖値を抑える食べ物や飲み物

血糖値の急上昇を防ぐ食べ物として積極的に食べていただきたいのは、食物繊維を多く含む野菜やきのこ、海藻やこんにゃくです。

食物繊維は、腸の中に長時間居座って糖質の吸収を邪魔してくれる栄養素。血糖値の上昇は緩やかになります。

朝食後の血糖値を良好に保つには、牛乳に含まれる乳清タンパク質が効果的という報告があります。

おにぎりやパンだけではなく、牛乳を取り入れてみてはいかがでしょうか。

まとめ

血糖値は血液中のブドウ糖のことで、高すぎても低すぎても良くないことが分かりましたね。

空腹時血糖値は110mg/dl未満、食後2時間後血糖値は140mg/dl未満、HbA1cは5.5以下が正常で、目標数値となります。

なお、世代や状況により血糖値の目標値は異なります。そのため、主治医に相談しながら無理なく血糖コントロールを行うことが大切です。

そして血糖値を下げるために、まず主食を10%ほど減らすことから始めることをおすすめします。

以上、今回は血糖値についてご紹介しました。

当記事があなたの糖尿病予防、そして健康な生活の継続に役立つと嬉しいです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは血糖値の記録がカンタンにできます。食事・運動や血圧なども記録できますので、ぜひダウンロードいただき活用してみてくださいね。(PCで閲覧の方はスマホのアプリストアで『シンクヘルス』と検索ください)

【参考文献】
日本糖尿病学会編・著 2020-2021 糖尿病治療ガイド P28[図4] 空腹時血糖値および75gOGTTによる判定区分
日本糖尿病療養指導士認定機構編・著 糖尿病療養指導ガイドブック2018 P143 表2 小児思春期糖尿病の血糖コントロールの目標値
日本糖尿病療養指導士認定機構編・著 糖尿病療養指導ガイドブック2018 P144-P148 ライフステージ別の療養指導 2.学童期 3.思春期
日本糖尿病学会編・著 2020-2021 糖尿病治療ガイドP101-103 B妊娠と糖尿病
日本糖尿病学会編・著 2020-2021 糖尿病治療ガイド P104 [図18]高齢者糖尿病の血糖コントロール目標(HbA1c値)
【薬に頼らず血糖値をラクラク下げるコツ】栗原クリニック東京・日本橋院長 栗原毅監修 (河出書房新社 2018年)
厚生労働省 平成27年国民健康・栄養調査報告 平成29年3月発表分 P35 第 31 表の2 ヘモグロビン A1c(NGSP)の平均値及び標準偏差-年齢階級別,人数,平均値,標準偏差 -総数・男性・女性,20 歳以上〔インスリン注射又は血糖を下げる薬の使用者含む〕

編集&執筆者情報:こちらをご覧ください

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