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糖尿病の食事療法ってどうすればいい?基本と注意点を解説

糖尿病治療のひとつ、食事療法。 あなたはどのように取り組んでいますか?

食事療法とは、「食べて糖尿病を治療する方法」のことを言います。つまり食事の量やバランスを調整し、適切な栄養素を取り入れながら療養する、というものです。

糖尿病は生活習慣、特に食習慣の乱れが大きく関わって発症します。そのため食事療法による食事と食生活の改善が、高血糖予防の重要な柱となっているわけです。

とはいえ、「先生から食事に気をつけてって言われるけど、どうしたら良いのかわからない」 「頭では分かっているけど、実践するのはなかなか・・・」 そう思っている方は多いのではないでしょうか?

1日3食×365日、いつも意識してパーフェクトな食事を行うなんて、そうそうできることではありません。

しかし食事療法のポイントさえ抑えてしまえば、ちょっとした工夫で高血糖の改善をすることは出来ます。

今回は食事療法の土台となるものをご紹介します。土台がしっかりすることで長期に渡ってセルフケアが行えるようになり、結果として、血糖値を良い状態に保つことが出来るのです。

それでは、本編にまいりましょう。

食事療法ではバランス良く栄養素を摂取するのが基本

糖尿病の食事療法では、「あなたの身体や活動量に見合うカロリーの食事をバランスよく摂取こと」が基本です。

エネルギーの摂りすぎに気をつけ、栄養バランスを整えると、血糖コントロールが良くなり、さらには合併症予防に役立ちます。

適切なカロリー摂取量

糖尿病の食事療法における1日の適切なカロリーは、年齢や性別、生活環境などによってひとりひとり異なりますので、通常は主治医と相談して決めます。

下記の算出方法は、一般的に用いられているものです。

あなたに見合う、適切なカロリーはどれくらいでしょう?

<1日の摂取カロリー:目安値> 摂取カロリー(kcal)=標準体重([身長(m)×身長(m)]×22)×身体活動量

例)身長160cmの場合 : 標準体重は 1.6×1.6×22 = 56.32kg

糖尿病の食事療法に関する身体活動量

例)身長160cm(標準体重56.32kg)にてデスクワークが多い場合 : 56.32×25〜30=1408〜1689kcal

なお、摂取エネルギーは、食品中の炭水化物、たんぱく質、脂質の合計で決まります。この3つの栄養素に、体の調子を整えるビタミンやミネラルを摂り入れながら、適切なカロリーを確保していきましょう。

糖尿病の食事療法におけるバランスの良い栄養素

食材選びのポイント

食べるもので、血糖値の上がり方は違います。

例えば、砂糖入りの甘いジュースとブラックコーヒーを飲んだ場合では、血糖値は全く違う曲線を描きます。糖質の入っていないブラックコーヒーでは、血糖値の上昇は見られません。しかし、砂糖入りの甘いジュースの血糖値は急上昇してしまうのです。

参考記事:糖尿病患者さんはコーヒーを飲んでも大丈夫?

またパンだけ、麺だけ…というような炭水化物に偏りすぎの食事では、血液中のブドウ糖濃度が上がってしまい、食後の血糖値は高くなります。

血糖コントロールの鍵を握るのは 「何を選んで食べるか=食材、食品の選択」です。

一見、難しいように思われますが、実は簡単。なぜなら、日本食ならではの定食スタイルをベースにするだけでOKだからです。

主食・主菜・副菜を基本のスタイルとし、当てはまる食材や食品を選んで組み合わせると、栄養バランスの良い食事が実現します。

そして血糖値の急上昇を防ぐ食材を取り入れます。野菜やきのこ、海藻やこんにゃくの食物繊維には、血糖値の上昇を抑える働きがありますので、毎食食べるようにしましょう。

糖尿病の食事療法について1食分の食事イメージ

ご飯などの「主食」、肉や魚、大豆製品などのたんぱく質をメインにした「主菜」、野菜やきのこを使った「副菜」といった定食スタイルがバランス食の基本型です。そのほか汁物ともう1品あれば、理想型となります。

例えば、朝食では「食パン+目玉焼き+野菜サラダ」、昼食では「ざる蕎麦+納豆+わかめ」、夕食では「ご飯+焼き魚+青菜ときのこ炒め」というように、3品そろえるだけでもOK。定食スタイルで選んだ食材が、血糖コントロールや合併症予防に役立ちます。

糖尿病食事療法のための食品交換表

糖尿病の食事療法で、食事バランスが整いやすいよう考えられているものが「糖尿病食事療法のための食品交換表」です。

食品交換表は6つの表にグループ分けされています。

表1:穀類・いも・炭水化物の多い野菜や豆(大豆を除く)
表2:くだもの
表3:魚介・肉・卵・チーズ・大豆・大豆製品
表4:牛乳・乳製品
表5:油脂・多脂性食品
表6:野菜・海藻・きのこ・こんにゃく

糖尿病の食事療法に絡んだ食品交換表

各表からどのくらいのものを食べたら良いのかは、医師や管理栄養士に相談してみてください。

食事療法における注意点

「カロリーも栄養バランスも意識しているけど、血糖値がなかなか下がらない」というあなた。内臓脂肪が増えるような生活を送っていませんか?

不規則な食生活が内臓脂肪を増やしてしまい、インスリンの働きに悪影響を及ぼしている可能性があります。そのため糖尿病の食事療法では、食習慣にも注意が必要です。

食習慣のコツを身につけ、血糖値を下げていきましょう。

食事を抜かない〜朝ごはん食べていますか?〜

朝食

食事の回数を減らすと、体は1回に入ってくる食事からのエネルギーを溜め込もうとします。そのため、1日の摂取エネルギーは少ないのに痩せない…といった現象が起こるのです。

また食事を食べていない時間が長ければ長いほど、反動で次の食事の後の血糖値は急激に高くなる傾向があります。

血糖値が急上昇する時に発生する活性酸素が血管を傷つけてしまうと考えられており、動脈硬化の発症リスクが高くなることも。

なお朝食を食べると、胃腸が筋肉運動を始めて熱を出すため、睡眠中に下がっていた体温が上がります。体温が上がると血流の流れが良くなり、基礎代謝が上がりますので、痩せやすい身体作りが可能になります。

肥満の解消や合併症予防のため、1日3食は食べましょう。

よく噛んで食べる〜食べるスピードはゆっくりですか?〜

早食いだと満腹感を感じないまま食べ続けてしまい、結果的に食べすぎになる傾向があります。

なのでよく噛んでゆっくり食べるようにし、適切な量で満腹感を得られるよう食事を進めましょう。 一般的に、人は満腹感を感じるのに20分掛かると言われていますので、焦らず食事を楽しんでください。

食べ過ぎでのカロリーオーバーを防ぐため、よく噛んで食べましょう。

夜遅い時間の夕食は控えめに〜夕食が21時以降になっていませんか?〜

夜食

活動量の少ない夜は、消費エネルギーも当然少なくなっています。しかも21時から深夜は、脂肪を溜め込む酵素を増やす働きのあるタンパク質「BMAL1」が活発になる時間帯。そのため、夜遅い時間に食べたものは脂肪になりやすいのです。

夕食の時間が遅くなる場合、夕方に軽めの食事をし、遅い時間の食事は控えめにしましょう。豆腐や茹で野菜など脂質の少ないものがオススメです。

内臓脂肪が減ると、「アディポネクチン」が正しく分泌されるようになり、インスリンの効きが良くなります。

※アディポネクチンは糖尿病や動脈硬化を防ぐ働きのある善玉物質で、内臓脂肪が増えれば増えるほど分泌が少なくなります。

食べたらダメなもの

糖尿病の食事において、一般的に食べてはいけないものはありませんが、食べる量と頻度には注意が必要です。

例えば、「おやつに菓子パンを毎日食べる」というような内容では、摂取エネルギーオーバーになる可能性大。血糖コントロールが上手くいかず、合併症のリスクも高まってしまいます。

また、糖質の多い食品の摂りすぎも要注意です。

お菓子の食べ過ぎや主食の重ね食べ(例:うどん+おにぎり)、甘いジュースの飲み過ぎなどは、血糖値の急な上昇の原因になります。欠食と同じように、血糖値の急上昇で発生した活性酸素が結果として血管の壁を傷つけ、動脈硬化を引き起こす可能性もありますので、気をつけましょう。

参考記事:糖尿病に良い食べ物は?食材やメニューをわかりやすく紹介

コンビニ食は大丈夫か

コンビニは忙しい日々を送るあなたの強い味方ですよね。手軽で美味しく食べられるコンビニ食、食べて大丈夫です。

しかしコンビニ弁当では主食となるご飯や揚げ物が多く、野菜が少ない傾向があります。パスタや丼ものでも主食が多く、野菜が少ない傾向が見られます。

自分の摂取カロリーに合わせて主食量を調整し、他の惣菜で栄養バランスを補うのはとても大変なことです。

そのため、コンビニ食では単品のものを組み合わせることをオススメします。

単品で主食・主菜・副菜の3品をそろえると、摂取カロリーを把握しながら栄養バランスを整えることが出来ます。

例)おにぎり+サラダチキン+海藻サラダ (+白和え+具たくさんスープ)

参考記事:糖尿病患者さんが外食する際の注意点は?食事のコツやポイントを伝授

糖尿病の食事療法まとめ

食事療法

糖尿病の食事療法の基本は、身体や活動量に見合うカロリーの食事をバランスよく食べることです。

糖質の多い食材の摂りすぎに気をつけ、主食・主菜・副菜の3品をそろえるようにすると、栄養バランスが整いやすくなります。

そして食物繊維を含む野菜やきのこ、海藻類は毎食取り入れましょう。

また食習慣でのポイントは、「1日3食食べる」 「ゆっくり良く噛んで」 「夜遅い時間の食事は控えめに」。

なおコンビニ食でも主食・主菜・副菜の3品がそろうように、単品を組み合わせることをオススメします。

今回の内容を、毎日の食事に活かしていただけると嬉しいです。

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【参考文献】
日本糖尿病学会編・著 糖尿病治療ガイド2018-2019 P44-P47
日本糖尿病療養指導士認定機構編・著 糖尿病療養指導ガイドブック2018 P54-P57
日本糖尿病学会編・著 糖尿病食事療法のための食品交換表 第7版 P10-P13
厚生労働省 e-ヘルスネット アディポネクチン
厚生労働省 e-ヘルスネット 睡眠と生活習慣病の深い関係

編集&執筆者情報:こちらをご覧ください

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